※楽しみを奪わない程度のネタバレをします。
現在となっては古い作品になりますが、映画のピンポンを見ました。
ピンポンは2002年に公開された映画で、当時のボクはレンタルで見た記憶があります。
ところで、少し不思議なことがあったので、その話から始めさせていただきます。
今日の朝、ボクはいつものように目を覚ますと、
「この星の一等賞になりたいの、俺は!!」という台詞が頭に響いたんです。
この台詞はピンポンの名台詞です。
おそらく、ピンポンの夢を見たんだと思います。
飛び起きたボクは、すぐに愛用のメモ帳に<ピンポン>と書き込みました。
ボクの愛用のメモ帳には、やることリスト(ToDoリスト)が書かれています。
なぜか分かりませんが、ピンポンを見なければならない、という謎の使命感がわきあがってきたんです。
ちなみに、なぜピンポンの夢を見たのかはサッパリ分かりません。
その日の用事を済ませたボクは、ピンポンを鑑賞し、こうして記事を書いているのです。
公開当時に見た感想としては、<コメディーチックな青春スポコン作品>という印象でした。
しかし、大人になった現在になって見てみると、また違った印象を受けます。
あらすじ
卓球を愛し、毎日を勝手気ままに過ごすペコ。
卓球の才能がありながら、その才能を発揮せず自分の殻に閉じこもるスマイル。
全力で卓球に対し、努力し続けるアクマ。
そんな幼なじみの3人がインターハイでぶつかり合う。
簡単にいえば、卓球を通じた青春スポーツものです。
まず映画として普通に面白いです。良くできていると思います。
分かりやすいストーリー。個性的なキャラクター。
ドラマチック、それでいてコメディーチック。
テンポも良く、見るものを飽きさせません。
ここからは、この映画から感銘を受けた部分を書きます。
この映画は、物語のなかで<才能と向き合う>ことをえがいているんです。
才能がありながら、その才能と向き合おうとせず、勝手気ままに生きるペコ。
才能がありながら、その才能を発揮せず自分の殻に閉じこもるスマイル。
才能が無いながら、全力で努力し続けたアクマ。
その3人がインターハイでぶつかり合うことで、自分の才能と向き合うことになります。
自分の才能を受け入れ覚悟を決めて進むもの、自分の才能へ見切りを付け立ち止まってしまうもの。
コメディーチックでありながら、実はかなり残酷なテーマを孕んでいます。
しかし、この映画は才能の先にあるものをちゃんとえがいているんです。
それは、「結果がどうあれ、全力で夢中になれる、それだけで尊い」ということです。
たとえ敗れたとしても、流した汗は宝物である、という普遍的な事実をボクたちに教えてくれます。
もちろん、勝つことや結果を出すことも大切ですが、何より大切なのは、自分がちゃんと満足できるかどうかです。
自分の才能へ見切りを付け、立ち止まったとしても、立ち止まったからこそ見える景色もあります。
この映画は、どちらかと言えば、若い人へ向けられた作品ですが、大人が見ても面白い作品です。
大人だからこそ、才能の残酷さ、青春のすばらしさ、人間が夢中で何かに打ち込む姿に、心を打たれるのでしょう。