竹書房怪談文庫から出版されている「忌狩怪談 闇路」という怪談本があります。
そのなかに「盆踊り」という怪談が収録されています。
大雑把に解説すると、、、
霊感体質の男性が、大きな鬼火(火の玉)のなかに、盆踊りをしている人間をよく見かけていた。
不思議に思っていたが、その正体は焼死した人間なのではないか?という考察にたどり着く。
盆踊りをしていたのではなく、もがき苦しんでいたのではないだろうか?
、、、というものです。
恐ろしくも興味深い怪談です。
そして、この話を読んでから2週間ほど経った頃、友だちと怪談会(厳密には雑談から怪談になっただけですが…)を開きました。
そこで長崎県に住む友人から興味深い話を聞いたんです。
空襲を受けた土地に住むクラスメイトがいた。
そこは特に被害が酷い場所であり、忌み地として地元民からもあまり良い目で見られていなかった。
実際にその場所に住む人間は極めて少なかったとのこと。
クラスメイトが家の窓から周囲を見回すと、よく不思議なものが見えた。
焼け爛れたような人間が大勢でラジオ体操をしているのだそうだ。
そのような恐ろしくも奇妙な光景をクラスメイトは幼少期から何度も目撃していたとのこと。
想像するとめちゃくちゃ怖いですよね。
果たしてラジオ体操に見えていたその動きは、本当にラジオ体操だったのでしょうか?
ボクは前述した「盆踊り」を読んでいたので、なおさら怖かったです。
焼死した霊はその場に留まりながら苦しみを表現し続けるものなのかもしれません。