若者たちがマスクを被った謎の食人一族に襲われるホラー映画です。
それほどグロくありません。
直接的なグロ描写はかなり抑えられている作品です。
・チープな手作り感満載の映画が見たい方
まずは映画館に置かれているチラシの裏をご覧ください。
![](http://tamane-pearl-survive.com/wp-content/uploads/2022/03/P3131945-300x225.jpg)
「悪魔のいけにえ」
「屋敷女」
「サランドラ」
「13日の金曜日」
そうそうたる名作ホラータイトルが羅列されています。
この宣伝文句に反応しないホラーファンはいないでしょう。
しかし…
ホラーファンであれば同時にこうも思うはずです。
(うん…まぁ優しい目で見てあげよう…)と。
つまり誇大広告であることを事前に察知してしまうのです。
残念ながらその心遣いは的中することになります。
すみません。
本作はかなりダメな映画です。
どの絵面を切り取っても、とにかくチープなんですよね。
00年台のドラマ、もしくは高画質なYouTubeのドッキリ動画くらいのクオリティです。
すべてのギミックが手作りで、CGに頼らない姿勢は好印象ですが、あまりに安っぽさが目立ちます。
音楽も無駄に仰々しく、何だか下品な印象を受けてしまいます。
そして尺が長すぎます。
本作は90分と決して長尺とは呼べない長さですが、それでも長く感じるくらいに無駄なシーンが多いです。
トワイライトゾーンやグースバンプスなら1話で本作を描き切ることが出来るでしょう。
つまり、映画でありながらドラマ1話分くらいの情報量しかない作品なのです。
惨劇が起こるまでが長すぎるんですよ。
ホラーでありがちな若者たちのおバカな会話や、カップル同士のイチャイチャが延々に続きます。
その退屈さったらないですね。
ホラーというのは殺人鬼グラビアでもあると思うんですよ。
ボクは殺人鬼(あるいはクリーチャー)が暴れる姿が見たいんです。
本作は食人一族がほぼ活躍しません。
若者たちのくだらないやり取りばかりで話が進まないです。
食人一族も全然強くないし、まったく魅力がありません。
また、カニバリズム描写に期待して鑑賞する方もいるかと思いますが、その期待は満たされないことも明記しておきます。
直接的なグロ描写はほぼありません。
ポジティブに考えるのなら、グロ耐性が低い方でも鑑賞できると言えますが…
ちょっと本作はひどすぎますね。
見どころと言えば、パブに登場する奥さんくらいでしょうか。
俳優さんは分かりませんが、素晴らしい顔芸を見せてくれます。
凄まじい迫力です。
ボクは劇場で笑いをこらえるのに必死でした。
申し訳ありませんが、とてもおススメはできないです。
今年(2022)のワースト候補です…
余談
CGに頼らないホラーで、ボクがおススメしたい作品があるので紹介させてください。
「クランプス 魔物の儀式」という作品です。
この作品は素晴らしいですよ。
映画として面白いのはもちろんのこと、作り手の愛とこだわりが感じられる作品です。