格闘ゲームで生き残る

【格闘ゲーム考察Part.01】新キャラは叩かれがち

格闘ゲームにおいて、「新キャラ」というのは叩かれがちです。

 

【悲報】○○の新キャラが強すぎて炎上

 

こんなネット記事を見かけたことはありませんか?

新キャラに対して「クソキャラ」のレッテルが貼られている様子を目にした方は多いのではないでしょうか。

 

良ければこちらの記事もどうぞ↓

なぜリロイスミスはクソキャラと呼ばれたのか?

 

新キャラが叩かれる理由としては、その「強さ」が原因のひとつとして挙げられます。

新キャラは強いことが多いです。

ビジネス的な観点から言えば、使用率が高いキャラは成功です。

逆に使用率の低いキャラは失敗とみなされ、次回作では登場しなくなったりします。

手っ取り早くプレイヤーに使ってもらえるようにするには、そのキャラを強くするのが一番です。

 

とくにDLCキャラは顕著です。

DLCで登場する新キャラはなおさら強いことが多いです。

もちろん、新キャラを強くするのは正しいと思います。

新キャラが弱く、誰にも使ってもらえなくて話題にならない方が問題です。

 

ただ、新キャラが叩かれがちなのは「強さ」の他にもうひとつ原因があると考えています。

それは「新しい概念や戦術を持ち込まれる」からです。

 

何事もそうですが、それに長く携(たずさ)わっていると、固定観念が蓄積されていきます。

ボクも、長く格ゲーを遊んでいるので固定観念のかたまりです。

 

下記の記事を読んでもらえると、固定観念が凝り固まっているのがよく分かります↓

鉄拳8ではゲストキャラを出さないで欲しい理由

 

古参プレイヤーは、新キャラ特有の戦術や要素を「ズルい」と感じてしまうのですね。

 

鉄拳7から参入したプレイヤーは想像も出来ないかもしれませんが、鉄拳6で「ラース」が新キャラとして登場したときには、かなり叩かれました。

とくに叩かれた技の代表が「トリガードスクリュー」です。

低い姿勢から飛び上がるモーションのコンボ始動技です。

この技が恐ろしいのは驚異の「潜り性能」があることです。

トリガードスクリューの出始めをスクショしたものですが、相手の腰くらいまで姿勢が低くなっています。

判定の弱い技は全部潜られて、一方的に打ち負けてしまいます。

 

この技は本当に叩かれましたね。

まるでストリートファイターの昇龍拳のように「無敵技」に近い性能をした技だったのです。

フレームや読み合いの概念をぶち壊してしまいました。

 

しかし、鉄拳8の発表もされた現在では、ラースを叩いている人はいなくなりました。

これは、ラースの登場から時間が経つことによって、ラースというキャラが受け入れられたからだとボクは思っています。

(鉄拳7からラースが大幅に弱体化されてヘイトを買わなくなったのも大きいですが、ここでは触れないでおきましょう)

「トリガードスクリュー」という技も、ラースの個性として受け入れられたのではないでしょうか。

 

たらればの話ですが、ボクは断言できます。

もしも、「カズヤ」が新キャラとして登場したなら、ボロクソに叩かれます。

風神ステップによる距離調整。

ガードさせて有利、ヒットでコンボの「最速風神拳」。

最強クラスの崩し下段「奈落旋風」。

これらの技は間違いなく叩かれます。

きっとクソキャラと呼ばれていたでしょう。

 

「マードック」も新キャラだったなら叩かれまくったでしょうね。

タックルはヘイトを買いやすい技です。

しかし、鉄拳4からある技なので、いまさら叩く人はほぼいません。

 

鉄拳1の主人公である「カズヤ」。

鉄拳4から登場した「マードック」。

彼らにも長い歴史があります。

そして長い時間を掛けて受け入れられて来たのです。

 

話が飛び火しますが、きっと「ダルシム」「ブランカ」だって新キャラだったなら、ボロクソに言われていたでしょう。

手足が伸びるのだって、ローリングアタックだって、古くからある技なので受け入れられているのです。

 

きっと、いま叩かれている「ルーク」だって受け入れられる日が来るのです。

(Vトリガーはマジでクソだけど)ルークはとても良いキャラだし(Vトリガー発動中のつまらなさは異常だけど)良く出来ていると思います。

 

長々と書きましたが、

格ゲー界隈では「新キャラが叩かれがち」であり、「受け入れられるには時間が掛かる」という話でした。

 

これは格ゲーのみならず、勝負の世界ではありがちな現象だと思います。

新たな戦術や概念は古参の人から否定されがちです。

それを認めてもらうには時間が必要なのでしょう。

 

クソキャラがクソキャラとして認知されなくなるときが来るまで、戦いの歴史を一緒に創って行きましょう。

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