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※重大なネタバレを含む記事です。気になる方は「5.ちょっと気になったところ」で読むのをやめましょう。「珠音真珠の感想」から重大なネタバレがあります。
オープンワールドのFPS(一人称視点)ゲームです。
各地でミッションやサブクエストをこなしながらゲームを進めます。
RPG要素もあり、主人公がスキルを習得したり各地で仲間を集めたりできます。
ストーリーは「世界の終末を予言するカルト教団に自分たちの住む地域を占拠されたので取り返そう」というものです。
・FPSシューティングが好きな人
・オープンワールドが好きな人
・コツコツとサブクエストをこなすのが好きな人
・カルト教団という言葉に興味を持った人
・長く遊べるゲームがやりたい人
・自由度の高いゲームがやりたい人
・武器選びで迷ったならとりあえずスナイパーライフルがおススメです。
スナイパーライフルと、好みのドンパチ用の武器(マシンガン系)があれば最後までクリアできる程度に強いです。
普段は遠くからスナイパーライフルで狙撃していれば大抵の場面は制圧できます。
・難しいと感じたなら難易度を下げましょう。
難易度変更によるペナルティや物語の変化はありません。
・自分の思った通りに好き勝手にプレイしましょう。
攻略ルートは複数あり、自分の気の赴くままにプレイしましょう。
・あまり完璧主義に陥らないこと。
サブクエストを全部やろう、などと意気込まずに、うんざりしてきたならストーリーを進めましょう。
それほどサブクエストが豊富にあります。
・広大なマップと美麗なグラフィックなのにゲームの動作が軽いこと
処理落ちやプレイ中のロードがほぼないのは素晴らしいです。
・常にやることが明確に提示されること
マップ上にイベントがある場所が表示され、常にやることを明確に指示してもらえるのが良かったです。
オープンワールドゲームで、何処へ行けば良いのか、何をすれば良いのか分からないというのは最悪ですからね。
・敵のAIの賢さがちょうど良い
ストレスが溜まるほど賢くなく、緊張感が削がれるほど馬鹿ではない、敵の賢さがちょうど良いです。
戦っていてちょうど楽しいと思える程度のAIが搭載されています。
・自由度の高さと膨大なサブクエスト
オープンワールドに見合った自由度の高さとサブクエストが用意されています。
見せ掛けだけの中身がスカスカのオープンワールドではありません。
まるで龍が如くのように、そこら辺をプラプラしているだけで様々なイベントに巻き込まれます。
・非常に考えさせられるストーリー
ネタバレを避けるために、ここでは詳しい言及は避けますが、個人的にはかなり考えさせられるストーリーでした。
素晴らしいストーリーだと思います。
・同じことの繰り返しでやや飽きやすい
オープンワールドゲームの宿命ですね。
自分なりの攻略法を編み出すと、あとはそれの繰り返しで、ほぼ全ての場面をクリアできてしまいます。
しかし、メインストーリーをクリアするまでは飽きさせるほど退屈ではありません。
サブクエストなど、全てやり込もうと思えばうんざりしてくる程度です。
・強制的な拉致イベントが鬱陶しい
ゲーム中に主人公は強制的に敵の教団に拉致される場面が何度かあります。
最初こそショッキングで新鮮味こそあるものの、何度も繰り返されると鬱陶しく感じてしまいます。
さらに、自由度の高いゲームで強制的に何かをやらされるのは、ゲーム的に食い合わせが悪く、没入感が削がれてしまうのが残念でした。
※ここから重大なネタバレが含まれます。クリックで記事が展開します。
イカれたカルト教団にイカれた仲間たちが立ち向かう、まるで90年代のアクション映画のようなノリを持ったゲームです。
ちなみにファークライシリーズで初めてプレイしたのが、このファークライ5です。
シリアスなゲームを想像していましたが、思ったよりもノリが良いゲームでした。
この作品のおかげでシリーズにハマったボクは、「Far Cry New Dawn(ファークライ5の続編)」、「Far Cry6」もプレイしクリアしました。
もしシリーズをやったことがなく、ファークライに興味を持った方がいたら、ボクは迷わずファークライ5からプレイすることをおススメします。
ファークライ5はとてもクオリティが高いゲームです。
広大なマップと美麗なグラフィックを合わせ持つ上に、驚くほどのサブクエストが詰め込まれています。
さらに、処理落ちやバグなども遭遇しませんでしたし、ゲームそのもののクオリティの高さを感じました。
本当に凄いゲームです。
そして、ゲームとしてとっつきやすいところも素晴らしい点です。
冒頭から引き込まれるストーリー、迫力のゲームプレイ、すぐにこのゲームにのめり込んでしまいます。
前述したとおり、ボクは初めてファークライシリーズをプレイしたのですが、初見で「あっ、このゲーム面白い!」と思わせてもらえました。
あまりに面白すぎて、一日に10時間くらいプレイしたこともあります。
結構な時間泥棒ゲームなので、長くプレイするゲームを探している方にも自信を持っておススメできます。
FPSゲーム経験者であれば一瞬で操作に慣れると思います。
未経験者でも、それほどゲームの難易度が高くありませんし、操作やシステムにクセが無いので、すぐに慣れることが出来るでしょう。
さて、ゲームとしての素晴らしさについてはここまでにしましょう。
ここから思いっきりネタバレをします。
ボクが本当にこのゲームで感銘を受けたのが、ストーリーです。
世界の終わりを予言するカルト教団が、ゲームの最後に実は正しかったことが判明します。
このゲームでは冒頭から徹底的にカルト教団を悪に感じられるように作られています。
教団は平気で人を殺しますし、洗脳しますし、ドラッグ漬けにします。
まさに悪の権化です。
だからこそ、プレイヤーは”正義は我にあり”と言わんばかりに、カルト教団撲滅に精を出すのです。
もちろんボクもそうでした。
カルト教団に乗っ取られた地域があれば銃を片手に取り戻し、礼拝所があれば破壊する、それらを正しいものとして、正義の行いとしてカタルシスを感じながらプレイしていました。
最高に楽しいゲームプレイでした。
しかし、ふと疑問に思ったんです。
プレイヤーの活躍により、カルト教団の勢力が激減し、勢力図が塗り替えられてくるほどに、”これって実はカルト教団と自分たちは同じことをやってるんじゃないか”と。
暴力にモノを言わせ、自分たちの主義主張を押し通すその姿は、カルト教団と同一のものと言っても過言ではありません。
いつからか、カルト教団と戦いながら苦いものがこみ上げてくる自分がいました。
ここで凄いのはゲーム的にプレイヤーに対して、そのような思いを抱かせるような描写を入れていないことです。
ボクはゲームをプレイしながら自然と上記した感情を抱いていました。
そして、エンディングです。
実はカルト教団の主張が正しかったことが判明し、世界は崩壊の道を辿ります。
衝撃的なエンディングですが、創作物ではありがちな展開です。
主人公が実は間違っていた、主人公が実は悪だった、敵が実は正しかった、このようなオチは創作物では手垢が付くほど使われてきました。
しかし、そのインパクトを最大限に引き上げたのは、本作がゲームという媒体だからです。
ゲーム中とは言え、自分が本気で正しいと信じてカルト教団と戦ってきました。
何人もの信者を殺しました。
しかも、最初はその行いに快感すら覚えていたのです。
そのような経験を経たからこそ、本作のエンディングにやられるのです。
これはゲームでしか味わえません。
小説でも映画でも、これほどの余韻は味わえないと思います。
最後に、カルト教団のファーザーこと、ジョセフシードについて触れます。
彼はカルトなどではなく本物であったことが明らかになります。
つまり、本当に神の啓示を受けた人間だったのです。
もし、現代で同じように神の啓示を受けた人間がいて、本気で行動を起こしたのならどうなるでしょうか?
恐らくジョセフの作ったようにカルト教団にならざるを得ないのではないでしょうか。
”神の啓示により世界の終末が訪れる”、このような主張をしても誰も信じてくれるはずがありません。
頭のおかしい人間だと思われるのがオチでしょう。
そういった人たちを相手に自分の主張を通すにはどうすれば良いのか?
ボクはジョセフのやり方にはとても賛同できませんが、ジョセフの苦悩と戦いにはある種の敬意を禁じえません。
このような形となってしまったのは仕方のないことのような気がします。
ファークライ5、本作にはゲームでしか味わえない興奮と痛みがありました。
おススメのゲームです。