RPGツクール製のホラーゲームです。
「魔女の家」、「ib」、「青鬼」などのゲームを想像してもらえると分かりやすいと思います。
ユーチューバー(的)な主人公の女性が、動画撮影のために、失踪事件のあった屋敷を探索するというのが主なストーリーです。
屋敷を探索し、各所で手に入れたアイテムを使用したり、仕掛けを解くことによってゲームを進行させます。
常に緊張感があり、なかなかに怖い作品となっています。
ジャンプスケア(ドッキリ)も豊富で、音による怖がらせ方が多いです。
・ツクール製のホラーが好きな方
・考察が好きな方
・クゥトゥルフ好きな方
・現代的でちょっとヤンキーっぽい女の子が好きな方
・サクッとプレイできるゲームが好きな方
ボクは初見で2時間30分くらいでクリアしました。
・主人公が可愛い
・主人公が本当に悲惨な目に遭うので緊張感がある
・主人公の心境や行動にあまり矛盾点(つっこみどころ)が無い
・常にちゃんと怖い
・逃走パートの前でセーブするか聞かれるので、それほど理不尽な初見殺しは無い
・死ぬときの演出が暗転してSE(サウンドエフェクト)だけで済ませることが多く、ちゃんと見せて欲しかった
・画面が暗くて視認性が悪い
・操作性が悪い上にシビアな操作が求められる場面がある
・せっかく作り込んである演出もランダムで起こるので楽しみ切れない部分がある
・セーブアイテムは豊富にあるので、こまめにセーブしても大丈夫
最初から正直に言います。
本作は、「魔女の家」ほどの完成度では無いし、「ib」ほどの世界観を堪能できるような作品でもありません。
普通に良く出来たツクール製のホラーゲームの一作だと思います。
ただ、主人公がとても魅力的です。
主人公は現代っ子であり、世の中をなめ腐っているユーチューバーの女性です。
下のスクショを見れば、一発でどんなキャラか分かると思います。
意外とこの手のホラーゲームでは珍しいタイプのキャラクターですし、ボクは新鮮に感じられました。
この主人公がとても良いのです。
現代っ子ですので、感情移入しやすいですし、心理や行動に矛盾がありません。
本気で悲惨な目に遭いますし、身も心も追い詰められていくその姿は、とてもホラーに相応しいです。
ゲームとしては、謎解きも含めた探索パートは特筆するべき部分はありません。
強いて言えば、ジャンプスケアが豊富で、常に緊張感があることくらいです。
しかし、逃走パートでは急激に難易度が上がります。
最適解の逃走ルートを間違わずに走破することが求められます。
どっちに逃げようかな?どこへ行けば良いのかな?なんて迷っている暇は一切ありません。
操作性があまり良くないのもあり(操作性が良くないのはホラーゲームではよくあることですが)、ボクは何度も殺されてしまいました。
ここで面白いのが、何度も死んでいると、ランダムでゲームがクラッシュするような演出が入ることです。
しかも、実際にゲームが落ちます。
本作ではランダムで挿入される演出がいくつかあるようで、その斜め上の作り込みには舌を巻きました。
野暮なことを言えば、ランダムで挿入されるということは、その演出を楽しめずに終わってしまう可能性もあるということで…
作り込みがちょっと斜め上だな…というのも本音です。
ストーリーは、オカルト+SFの美味しいところを抽出して混ぜ合わせたような、よくある感じのものです。
考察しなければ、ほぼ設定が分からないような作りになっていて、そこは好みが分かれそうでもあります。
総じて、この手のゲームが好きであれば、プレイしても損はないような作品です。
可愛い現代っ子Youtuberが悲惨な目に遭うのを最後まで見届けましょう。