友人から面白いお話を聞いたのでシェアさせてください。
友人の勤める会社の同僚が体験したお話です。
その同僚はどうしても欲しいレア商品が地元のショップで売られることを耳にしました。
商品数が5つしかない人気商品であり、抽選販売となることがショップから発表されました。
さっそく同僚は、商品の発売日に朝一番でショップに並びました。
同僚の前にはすでに5人が並んでいて、同僚は6番目に並んでいたそうです。
最前列から順番に抽選券が配られました。
すると、なんと同僚の前に並んでいた5人が当選してしまったのです。
同僚は抽選券を受け取ることもなく、商品を買うことができませんでした。
このようなお話です。
その同僚は癇癪をおこして、店員さんにクレームを入れたそうです。
癇癪をおこしたり店員さんにクレームを入れるのは問題があると思いますが、気持ちは分かる気はします。
なぜその同僚は怒ったのか?
それは自分が不公平な扱いを受けたと感じたからではないでしょうか?
商品が買えなかったことよりも、買うチャンスすら与えられなかったというのが同僚の怒りに火を点けたのだと思います。
抽選券すら手に出来ず引き下がるしかなかったのですから、不満が出るのは仕方がないと思います。
さらに言えば、抽選だと聞いていたのに、実質的には先着順となってしまったのも原因でしょう。
少しショップ側の手間は増えてしまいますが、ビンゴのような形式での抽選販売にすれば良かったのではないでしょうか。
最初に抽選番号が書かれた紙をお客さん全員に配り、そのあとに当選番号を発表したのなら、このようなトラブルを防ぐことができたでしょう。
おそらく、このショップは「当たり」と「外れ」が書かれた紙を最前列から配ったのだと推測します。
その結果、偶然かどうかは分かりませんが、最前列から並んでいた最初の5人がすべて当たってしまったのです。
列の後方にいた人間には購入するチャンスすら与えらえずに終わってしまいました。
これはやはりショップ側のやり方が上手くなかったのだと思います。
不平等は仕方ありませんが、不公平はトラブルを呼びます。
商品を「買えた」人と、商品を「買えなかった」人がいるのは仕方ありません。
不平等はどうしても起こります。
しかし、商品を「買うチャンスを与えられる」人と、商品を「買うチャンスを与えられない」人が出るのは不公平であり、これはトラブルを呼んでも仕方ありません。
もう少し分かりやすくたとえを出します。
たとえば、3人で100m走を行うとします。
1位、2位、3位と結果に優劣が付くのは仕方ありません。
これは不平等ですが、どうしても仕方のないことです。
しかし、最初からスタート地点が違っていたり、走るためのシューズが与えられなかったり、コースに障がい物が置かれていたらどうでしょう?
これは不公平であり、問題となりますよね。
このように、不平等と不公平には明確な違いがあります。
とくに不公平は注意しなければならない問題なのです。
余計なトラブルを防ぎたければ、不公平の取り扱いには注意しましょう。
念のため最後に書かせていただきます。
ボクは今回の友人の同僚のお気持ちは察しますが、癇癪をおこし店員さんにクレームを入れたことは絶対に肯定しません。
お客さんである以上、クレームを入れる権利はあります。
しかし、癇癪をおこすのは大人としてとても恥ずかしいと思います。
クレームを入れるのなら、冷静に大人としての振る舞いをするべきです。