幼い頃、家族からの虐待によって、犬小屋に閉じ込められてしまった主人公の少年。
救出され、家族からは開放されるも、その後の人生では上手く社会と折り合いを付けられず、犬だけが彼の心の支えになっていた。
ある日、街のギャングとトラブルになり、彼は愛犬たちと共に戦いに身を投じることになる。
バイオレンス・アクション映画です。
犬が痛い目にあうシーンは無いので、気になる方は安心してください。
・犬好き
・斬新なアクションが見たい方
リュック・ベッソン監督(レオンやフィフス・エレメントの監督、トランスポーターシリーズの制作にも関わっている)らしい作品です。
物語は小ぢんまりとしていますが、一人の人間の生き様にしっかりとフォーカスした良作だと思います。
犬たちとの連携の取れたアクションシーンは素晴らしいの一言です。
(犬、頭良すぎだろ!)と思わなくもないですが、創作物なので良いのです。
ケレン味がある方がリュック・ベッソンらしいです。
リュック・ベッソン監督でもっとも好きな点が、物語の分かりやすさです。
どのシーンを切り取っても分かりやすく作られています。
画面上で何が起こっているのか?
何を描写しているのか?
すべて明確に汲み取れるように作られているのです。
実はこれって凄いことだと思います。
最後に、主人公の女装について。
近年は取って付けたようなLGBTQ描写が目立つ作品が多いです。
大人の事情で、物語的に意味の無い薄っぺらな描写をする方が、ボクは不誠実だと思います。
しかし、本作の取り扱い方は完璧です。
主人公は女装する理由がちゃんとあるのです。
主人公が女装することによって、作品の魅力が増しています。
この辺も好きな部分です。