何かを食べたり買ったりするときに得られる満足度は、その量が増えるにつれて減ります。
たとえば、一杯目のビールはとても美味しいですが、2杯目3杯目のビールは一杯目ほど美味しくないのと一緒です。
これを「限界効用逓減(げんかいこうようていげん)の法則」と言います。
つまり、人間は欲望を満たせば満たすほど幸せという単純なものではないということですね。
素晴らしいものは、ついついもう一つ欲しくなります。
お気に入りの服を一着買ったのなら、同じような色違いの服をもう一着欲しくなったりしますよね。
あるいは美味しいものを食べたときには、もう一つ食べたくなったりします。
しかし、残念ながら一度目ほどの満足感は得られないのです。
人間の慣れや飽きるという習性がここではマイナスに働いてしまうのかもしれません。
この限界効用逓減の法則を上手く活用したいのなら、節約で役立てるべきです。
限界効用逓減の法則を頭に入れておくと、多くを求めても満足できないことを知っているので、無駄遣いを減らすことができます。
自分の大好物はいくらでも食べられる気がしますが、そうではありません。
お酒はあればあるほど楽しめると考えてしまいますが、そうではありません。
服はあればあるほど良いと考えてしまいますが、そうではありません。
限界効用逓減の法則を思い返して、自分の欲望に歯止めをかけましょう。
あればあるほど満足感が得られるわけではないのです。
無駄に多くを求める必要はありません。
同じものを多く求めるよりも、違うものを求めてさまざまな経験をしましょう。
そちらの方が満足感が高いです。
お酒なんかも毎日飲むよりも、たまに美味しいものを楽しむ方が健康的で金銭的にもお得なのかもしれませんね。