50億ドルの財宝を巡って世界中を飛び回る冒険活劇です。
名作ゲームであるアンチャーテッドシリーズが原作となっています。
ゲームの設定を引用している部分もありますが、基本的に映画はオリジナルストーリーとなっています。
ネイトはまだトレジャーハンターではありませんし、サリーとも出会っていません。
そんなネイトがサリーと出会い、財宝探しに誘われるところから本作は始まります。
ゲームを知らない人でも鑑賞にまったく問題はありません。
映画としてのクオリティが高いのもあり、どんな人でも楽しめる作りになっています。
・アンチャーテッドシリーズのファン
・インディジョーンズなどの冒険活劇が見たい方
・頭からっぽで楽しめる作品が見たい方
・家族で楽しめる作品を探している方
性的なシーンやグロテスクなシーンが無いので、どんな年齢の方でも楽しめる作品です。
ボクはアンチャーテッドシリーズの大ファンです。
ゲームはすべてプレイしています。
アンチャーテッドシリーズは、ボクの洋ゲーアレルギーを治療してくれた作品でもあります。
無駄に難易度が高く、説明不足で不親切、グラフィックも何だか変、それまでの洋ゲーに対する偏見はすべて吹き飛ばされました。
初めてプレイしたときには(何て面白いゲームなんだ…日本のゲームが追い越される日も近いな…)と思ったものです。
さて、ゲームの思い出話はここまでにして、映画の感想へ移りましょう。
結論から「映画としてのクオリティが高い上にゲームファンへの目配せもバッチリな傑作」です。
まず、キャストについて触れておかなければなりません。
主人公であるネイトを演じるのは、マーベルシリーズでスパイダーマンを演じたトムホランドです。
おそらくゲームをプレイしている方であれば、一抹の不安がよぎったことでしょう。
(ちょっと若すぎないか…?ネイトってもっとオッサンでしょ…)と。
ボクは予告を見たときにそう思いました。
結果的には杞憂でした。
何の問題もありません。
トムホランドで良いんです。
完璧な配役です。
本作は時系列的にネイトがトレジャーハンターとなる前の話なのです。
若くて良いんです。
さらに、トムホランドの身体能力が遺憾なく発揮されたアクションシーンはどれも素晴らしいです。
キャラの再現度という点で引っ掛かる人は安心して良いと思います。
もうこの時点で設定が上手いんですよね。
ゲーマーに対して配慮されていると感じます。
本作はアンチャーテッドであって、微妙にアンチャーテッドではありません。
原作ゲームをそのまま踏襲しているのではなく、いくつかの設定を元にオリジナルとして映画ナイズされています。
ネイトはトレジャーハンターではありませんし、バーテンダーで手癖が悪い盗人でもあります。
設定からして原作と違いますね。
元々「プレイする映画」というキャッチコピーが付けられるように、アンチャーテッドシリーズは映画と抜群の相性を持っている作品です。
それだけに、ただ映画化(というよりも映像化)するだけであったなら、退屈な作品になっていた恐れもあります。
ボクは今回の映画化での改変は諸手を挙げて賛成です。
映画そのもののクオリティが高いこともあり、とても楽しめました。
かと言って、ゲームファンに対する目配せも忘れていないんです。
「ヤベヤベヤベヤベ!!」
「おいおい…マジかよ!?」
「ダメだ!ダメだ!ダメだ!」
ゲームファンであれば、上記の台詞を聞いているだけで楽しいです。
アタッシュケースにノーティドッグのステッカーが貼られていたり、小道具でもニヤニヤできます。
エンドロールも絶対に席を立ってはいけません。
最後のCパートでは、ボクは思わず立ち上がって拍手したくなるほどの演出がありました。
ゲームファンも大切にされています。
ちゃんとゲームファンにも配慮されています。
映画としてのクオリティが高い上に、ゲームファンへの目配せも完璧なら、そりゃ傑作ですよ。
最高でした。
そして、ここまで頭をからっぽにして見られる作品は今となっては珍しいかもしれません。
テンポよく軽快に話が進みますし、小難しい要素は何もありません。
もちろん、原作ゲームを知らない人でも何の問題もありません。
中だるみすることもなく、常に楽しいまま鑑賞できるような作りになっています。
多少の突っ込みどころがあるのは事実ですが、それを言うのは野暮というものです。
「映画ってこういうので良いんだよな」と言いたくなるような作品でした。
楽しい映画が見たい方、原作ゲームのファンの方、みんな寄ってらっしゃい見てらっしゃい。
大満足の作品でした。
映画好きとしても、原作ファンとしても、とても幸せな時間を過ごすことができました。
最後に入場者特典のポストカード
画像では伝わりづらいですが、金色に輝いています。
こういう細かいところも良いですね。