鉄拳8のDLCとして「ファーカムラム」の参戦が決定しました。
※動画の3分15秒あたりから確認できます
ファーカムラムは鉄拳7で初登場したムエタイ使いのキャラクターです。
PVではマードックを見下ろしていますが、いざ対戦画面で並べば、それほど身長に差はありません。


完全にPV詐欺です。
余談ですが、鉄拳シリーズでムエタイを使うのはファーカムラムだけです。
ブルース・アーヴィンはムエタイではなく「キックボクシング」です(ほぼムエタイのようなものだが…)。
今回は、ファーカムラムの思い出について語ってみます。
どのようなキャラなのか、その歴史も含めて、自分なりに書いていきます。
まず、性能や特徴について。
玄人ウケするキャラだと思います(玄人”向け”ではなく”ウケ”です)。
扱いが難しいわけではないのですが、どちらかと言えば中級者~上級者に向いているキャラです。
↓の動画を見て下さい、ワンツー派生のムーブリストです。
ワンツー派生だけでもこれだけあります。
ファーカムラムの特徴として、豊富なコンビネーションが挙げられます。
コンビネーションの使い分けが楽しいキャラです。
読み合いを仕掛けて揺さぶるのはもちろん、相手の行動に対するアンサーを返すのが強力です。
たとえば、
相手が固まる→コンビネーションA派生
相手が暴れる→コンビネーションB派生
相手がしゃがむ→コンビネーションC派生
イメージとしては、このような具合です。
反応が良く、ちゃんと対応してくる相手にこそ刺さるような連携もあったり、そういったところが玄人ウケする作りになっています。
逆に言えば、
この連携とこの連携は何が違うの?
といった具合に、使い分けが分からなかったり、
コマンドは特別難しいわけではないのですが、ホールド入力やスライド入力が求められるので、初心者さんはちょっと難しいと思います。
もう一つ大きな特徴として、ホールド入力によるガードブレイク技が挙げられます。
壁際だと、相手のガードを突き破って壁コンを叩き込むことができます。
鉄拳8ではすっかり見慣れたホールド入力とガードブレイクですが、鉄拳7ではファーカムラムとギガースくらいしか使えませんでした。
つまり、ホールド入力によるガードブレイクの先駆けのようなキャラだったのです。
他にも3つほど代表的な技を紹介します。
1.テッカンコー
ガードで大幅有利、ヒットでフルコンボと強力な上段蹴りです。
ちなみに、PVではパワークラッシュ性能が付与されていますが、実装時にはパワークラッシュ性能は消されていました。
鉄拳8ではどのような性能になるか楽しみです。
2.ママラガン
カムラムの奈落のような技です。
しゃがみから出す、コンビネーションから出す、など。
複数の出し方があるのですが、出し方によっては超絶リーチになります。
安全圏をプラプラしてるとかっ飛んで来たりします。
スリリングな技です。
3.ジェットヴァーリー
カムラムのスラッシュキックです。
発生が早く、ガードで密着+9F。
スラッシュキックのなかでも、かなりの高性能です。
技名が格好良いですよね。
ファーカムラムの歴史について。
結論から言えば、
ぶっ壊れキャラ(しかもバグ持ち)で登場して、完膚なきまでに弱体化され、誰にも見向きされなくなったのが鉄拳7でのファーカムラムです。
鉄拳7では、リロイジャパンという最大級の黒歴史を残したキャラがいました。
それがリロイスミスです。
あまりに強すぎて、クソキャラの領域まで踏み込んだキャラです。
そのリロイのあとに追加されたのがファーカムラムです。
リロイの失敗で反省しているかと思いきや…
鉄拳チームは、ファーカムラムというクソキャラを再び投げつけて来ました。
分かりやすくヤバい部分を挙げるなら、まずは両パン投げです。
壁際で当てると、壁コンボまでいける強力な投げです。
ここだけ見ると、何の変哲も無い強力な投げ技なのですが…
初登場時は投げ抜けの猶予フレームがバグっていました。
鉄拳8初期のヴィクターの左投げのバグに近いです。
ほぼ投げ抜け不可能です。
見てから抜けるのはほぼ無理です。
ファーカムラムはガードブレイク技を複数持っていて、壁際がとくに強いキャラクターです。
さらに、投げ抜け猶予ほぼ無しの投げからも壁コンボにいけるという地獄。
壁際絶対殺すマンの完成です。
また、下半身のやられ判定が無くなるというバグもありました。
足元に攻撃しても、攻撃がすり抜けたりします。
正面浮きのコンボでは、浮かされたファーカムラムの足がこちらを向いているので、コンボが繋がらないなんて現象が多発しました。
なぜか機動力もトップクラスです。
デカキャラ特有のリーチやパワーはそのままに、なぜか横移動まで強いです。
超絶リーチでパワフルにぶん殴ってくるのに、相手の攻撃には被弾しにくいというギャグのような性能。
バグを含めなくても、技の性能も普通にぶっ壊れでした。
リロイに続いてクソキャラを登場させたことにより、プレイヤーからは非難の嵐でした。
当時のプロプレイヤーも、ファーカムラムを使って大会に優勝した際に言いました。
「シンプルにキャラが強い。次の調整には期待しています。」
それほどファーカムラムは強かったんですね。
それから、アップデートによって弱体化され続け、プレイヤーからは見向きもされなくなりました。
その徹底した弱体化っぷりには、鉄拳チームの逆ギレのような意志すら感じました。
(うるせーな!これだけ弱くしたら文句ねぇだろ!!)
牙を抜き、両目を潰し、両手両足を拘束したかのような弱体化っぷりです。
弱いを通り越して、面白くないんですよ。
明らかにやり過ぎです。
自ら作り上げたキャラを、自ら潰す。
使い物にならないレベルにまで落とす。
とても悲しいことだと思います。
個人的にファーカムラムは好きなキャラです。
見た目も格好良いし、キャラの性質としてはかなり好印象でした。
ホールド入力によるガードブレイクは新鮮です。
豊富なコンビネーションは、鉄拳プレイヤーにとってはたまらないものがあります。
(なるほど、この技とこの技が対になってるのね~)
攻略すればするほど、良く出来ているキャラなんですよね。
鉄拳のなかでもかなり完成度の高いキャラだと思います。
鉄拳8での登場も楽しみです。
ただ、一つだけ懸念もあって…
シーズン2の大不評を受けて、クソ雑魚ナメクジにするみたいな調整は絶対にやめて欲しいです。
強く作ったら炎上して叩かれる、だから弱く作っておこう
このような腰の引けた調整だけは絶対にしないで欲しいです。
強すぎるのも問題ですが、弱すぎるのも炎上しないだけで同じくらい問題です。
心から期待しています。
誰が何と言おうと、自分にとっては鉄拳が世界一の格闘ゲームです。