鉄拳7の思い出を語ります。
鉄拳7から「クラウディオ・セラフィーノ」という新キャラが追加されました。

「シリウス流祓魔術」(シリウスりゅうふつまじゅつ)を操る厨二病チックなキャラです。
エクソシストであり、デビルに敵対する組織の代表者です。
ボクはオカルト好きなのもあって、鉄拳7の稼働初期は真面目にクラウディオで遊んでいました。
立ち姿がゲーニッツ

ライトゥーがオメガ・ルガールのジェノサイドカッター

イラ(666RP)がテリーのバーンナックル

手から炎が出る

何とも2Dライク(KOFライク)のキャラが出てきたなぁ、というのがクラウディオに対する最初の印象です。
ボクの心を鷲掴みにした技が2つあります。
1つめの技がクリムゾンデルタエッジ(WPWP6RP)です。
なっ、なんて格好良い技なんだ…!!やばすぎだろ!!
爆笑しながら仲間とアーケードで遊んでいた記憶があります。
死体蹴りでこれをキメると、なかなか温まります(ぜひ仲間内で)。
余談ですが、鉄拳7稼働初期のコマンドはWPWP46RPと少し複雑でした。
バージョンアップによってWPWP6RPとコマンドが簡単になりました。
鉄拳8ではWPWPRPと、さらにコマンドが簡単になっています。
しかし、鉄拳7でも鉄拳8でもWPWP46RPと入力すると、技の威力が強化されるようになっています。
このような調整は古参の涙腺を刺激します。素晴らしい調整です。
2つめの技がクロスグレイヴ(6WPWP)です。
相手のやられ方(吹き飛び方)が斬新過ぎて大好きです。
この技をポン拳などの距離の離れる技にキッチリ入れられると勝率が上がります。
余談ですが、クマ(本物)が車に引かれる海外の映像があるのですが、クロスグレイヴみたいなやられ方なのです。
それでも平然とその場を去るクマのタフネスには驚かされるばかりです。
あとはアホキック(3RK)がやたらとスタイリッシュ。

2LKがリスキーながらもリーチが長く最後の削りで大活躍。

しかもなぜか相手に指をさしている…
レイジアーツが完全に厨二病。
このレイジアーツですが、(何でレイジアーツ中にしか弓を撃てないんだ?)と当時から思っていました。
そしたら鉄拳8でレイジアーツ時以外でも弓を撃てるようになりました。
ちょっとニヤニヤしましたね。
クラウディオの強さや評価に話を移しましょう。
クラウディオを語る上で欠かせない技がスカイエンドノヴァ(9RK)です。

いわゆるライトゥーなのですが、他のキャラと一線を画す強さでした。
リーチが長い、判定が強い、やたらと潜る(技の出始めに大きく沈むモーションがある)。
鉄拳の基礎とされる三すくみ、二択、置き、暴れのすべてをライトゥーが担保します(この感覚はジャックの右アッパーに近いものがある)。
それくらい強い技でした。
当然ヘイトが集まり、年々弱体化されていくのですが、稼働当時はみんなチンパンジーのようにライトゥーを擦りまくっていましたね。
他に強い技を挙げるのなら、イラ(666RP)、6LK(当時は中段)、4LP(当時はカウンターでコンボ)、RKLK(当時は二発目が中段で確反無し、しかも一発目カウンターで連続ヒットでコンボ)。
これくらいですかね。
弱点としては、下段が薄いことです。
この弱点は鉄拳8の現在でも引き継がれています。
しゃがまない相手をどのように崩すのか?
クラウディオ使いが頭を抱えるところでしょう。
個人的に素晴らしい調整だと思っている部分があります。
それは「強化状態に移行しやすい」ことです。
クラウディオは特定の技を当てると、手に炎をまとってスターバースト(通称オッセ)という強化状態へ移行します。
強化状態では特定の技が強化されます。
普通に戦っていれば、自然と強化状態に入れるのが凄く好みの調整です。
コンボで強化が解除されても、コンボを完走すれば、再び強化状態を貰えるのも良いポイントです。
強化状態に入れば強い。
ただし、強化状態に入るまでの条件が厳しすぎて、強化状態までたどり着けない。
だから強化状態がある意味が無い(あるいは苦労してまで強化状態に持ち込む意味が無い)。
このような調整をしているゲームって多いんですよね。
マジで寒いのでやめて欲しいです。
クラウディオの強化状態は、ちゃんと使えるもので本当に良かったです。
当時のクラウディオの評価ですが、まぁまぁ強い、くらいの評価でした。
鉄拳7の稼働初期は、新キャラということもあって爆発的に使用するプレイヤーが増えました。
しかし、時間が経つごとにプレイヤーは減っていきました。
シャヒーンというもっと強いキャラがいたこと(当時はぶっちぎりで強かった)。
クラウディオのコンセプトがシンプル過ぎて面白みを感じられなかったこと。
大体この2つが理由として当てはまると思います。
余談ですが、当時のシャヒーン(通称アラブ)があまりに強すぎて、原田(当時の鉄拳のプロデューサー)が某国からオイルマネーを貰ったからである、というゴシップが流れていたのも楽しい思い出です。
ボクもクラウディオは飽きて辞めました。
当時使っていた、ドラグノフやスティーブの方が楽しかったのです。
クラウディオは明らかに初心者向け、あるいは新規さん向けに作られたキャラです。
複雑な操作は必要としないし、ライトゥーで大体は解決できます。
逆に言えば、やりこみ要素も薄いし、ちょっとシンプル過ぎたんですね。
あまり、ガチ勢には刺さらないような性能でした。
ただ、シンプルゆえに爽快感抜群です。
強化状態という鉄拳8では見慣れた要素も、クラウディオが元祖と言えば元祖です(厳密にはブライアンが挑発後に技が強化されるなどの要素は昔からあった)。
腕に炎をまとい、光の矢を放つなど、鉄拳というゲームの世界観を大きく広げた存在でもあります。
鉄拳7で初めてクラウディオが登場したときの思い出を振り返ってみました。