格闘ゲームで生き残る

【格ゲー考察Part.31】『鉄拳8』とは『鉄拳4』である

『鉄拳8』とは『鉄拳4』である。

 

鉄拳4はシリーズのなかで黒歴史扱いされている作品です。

記事のタイトルを読んだ瞬間、

(鉄拳8も鉄拳4と同様に失敗したんだな…)

という印象を受けた方もいると思いますが、全然そういう話ではないのでよろしくお願いします。


 

昨今の鉄拳シリーズを振り返って見ると、「追加」の歴史を繰り返して来たと思うんですよ。

 

・鉄拳6

バウンドを追加。

ホーミングを追加。

レイジシステムを追加。

フロアブレイクを追加。

 

・鉄拳7

スクリューを追加。

レイジアーツを追加。

レイジドライブを追加。

パワークラッシュを追加。

ゲージを持ったキャラの追加。

 

最新作の鉄拳8も例に漏れず、

「ヒートシステム」が追加されています。

 

さまざまな要素を追加して来た鉄拳シリーズですが、根底にある「ゲーム性」は変わりませんでした。

「守備が強い」という部分は変わらずに来たのです。

 

しかし、鉄拳8ではゲーム性を変えて来ました。

「アグレッシブ」というコンセプトの元に、攻めが大幅に強化されたのです。

技が全体的に強くなり、受ける側の取れる行動が減りました。

 

ゲーム性を変えて来たのが鉄拳8です。

「追加」だけではなく、「変化」の歴史を迎えています。

 

実は、これまでも一度だけ「変化」をもたらしたタイトルがありました。

それが「鉄拳4」です。

 

鉄拳4は、

無限ステージを廃止して、壁を導入しました。

バックステップを弱体化して、横移動が強化されました。

これまでの下がり主体の守備的ゲームにメスを入れました。

 

その他にも、

ポジションチェンジや、床の高低差を取り入れています。

 

結果的に、そのことごとくが不評だったわけですが…

「新しいことをやろうとしている気概」のようなものは強く伝わる作品だったんですよね。

 

鉄拳8と同様に、ゲーム性に「変化」をもたらしたタイトルが鉄拳4です。

 

現在の鉄拳8の評価を見ていると、鉄拳4を思い出すんですよね。

仕様を大幅に変更すると、既存のユーザーから反発を受けるのは当然のことです。

鉄拳4と同様の流れを鉄拳8に感じています。

 

余談ですが、鉄拳4は全体的にシリアスな雰囲気を持っているゲームでして…

現在ではすっかりギャグ要員となったポールでさえシリアスな雰囲気を纏っています↓

(誰だよ…!)と思った方も多いと思いますがポールです。

 

ストーリーも、

富や名声を手に入れ、女に溺れて自堕落な生活をしていたところ、たまたま道場で修行に励む生徒を目にし、再び格闘家としての尊厳を取り戻す。

というポールらしからぬものです。

 

ポールの髪型も鉄拳4と鉄拳8だけ下ろしています。

ポールが髪を下ろしているのは、シリーズで4と8だけです。

 

鉄拳8のCBTをプレイしたときに、

(前作とほとんど変わらないな、鉄拳7.5って感じ)

と思ったのが本音です。

 

 

ところが、実際に製品版を購入してプレイしてみると…

前作とは全然違うゲームになっていました。

「アグレッシブ調整」に対して、ここまでの変化を与えてくるとは誰も予想していなかったのではないでしょうか。

 

『鉄拳8』とは『鉄拳4』である。

鉄拳には、再び「変化」のときが訪れているのでしょう。

 

ただ、鉄拳8はリアルタイムでアップデートされます。

キャラも追加されますし、ゲームバランスも整えられます。

 

「変化」というものも楽しみながら、これからも鉄拳8を遊ぼうと思います。

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