1.「静寂には遅い」ってどんなゲーム?

WOLF RPGエディターで作られたホラーアドベンチャーゲームです。

全4編で構成されていて、1編は10分前後(ゲームに慣れている人であれば5分前後)で終わります。

各地でアイテムを入手し、必要な場面で使用してゲームを進めます。

極めてセンシティブな内容を含むゲームなので、精神的に弱っている方はプレイを控えるべきかもしれません。

ジャンプスケアはありませんが、キツめのゴア描写があるので苦手な方は注意。

母は、お腹を空かせた我が子のために、今日も食べ物を運びます。

フリーゲームとして配信されています。

 

2.どんな人におススメ?

・サクッと遊べる作品がプレイしたい

・イヤミス(嫌な気持ちになるミステリー)のような作品がプレイしたい

・難しいゲームはちょっと…という方

 

3.良かったところ

・物語としての完成度が高い

・ゲームの作りとして丁寧

・無駄に難易度を上げていない

・プレイし終えたあとに苦いものが残る

 

4.ちょっと気になったところ

・とくになし

 

5.今からプレイする方へ

・とくになし

 

6.珠音真珠の感想

素晴らしい作品です。

良質なイヤミスを読み終えたときのような、強烈な苦みが心のなかに残ります。

 

愛する我が子のために、母は今日も食べ物を探します。

 

必要なものだけで、上手く構成された作品です。

たとえば、マップは家のなかだけです。

決して広くはありません。

物語に必要な舞台だけを探索させています。

 

プレイヤーに与えてくる情報も適切です。

主人公の台詞、イベントのテキスト、オブジェクトを調べたときに表示される画像。

そのすべてが、完璧なタイミングで適切に与えられます。

決してややこしくありません。

普通にプレイしていれば、考察する必要もなく、何をやりたい物語なのか見えてきます。

 

ストーリーテリングの手腕がずば抜けています。

個人制作の域をはみ出ていると思います。

完全にプロの脚本です。

 

個人的に痺れた演出がこちら↓

ゴミ箱を調べたときに表示されるテキストです。

このテキストを読んだだけで、主人公の状況や精神状態が一発で分かります。

 

ゲームとしても丁寧に作られています。

無駄に難しいことは求められません。

オブジェクトを順当に調べていけば、誰でもクリアできると思います。

かと言って、決してプレイが退屈なわけではありません。

プレイヤーがストーリーに集中できる程度の、程よいバランスに整えられています。

 

最後に、赤ん坊の泣き声というのは、本当に不快(と言うと語弊があるが…)だと思いました。

本能に直撃する危険信号というか、何が何でも止めなければならない、そう思わせるだけの嫌な音です。

まるで自分が責められているような…

静寂には遅い。それは誰にでも起こり得る悲劇です。