釣りをしているときに何度も経験したことです。
全く釣れないのですよ。
魚が食いつく気配すらありません。
それでも諦めずに竿を振り続けます。
ボウズ(一匹も釣れないこと)で帰るのは悔しいですから。
数時間が経過します。
釣れません。
全く釣れません。
相変わらず当たりの気配すらありません。
うんざりしてきた頃、強い風が吹きます。
すると、嘘のように魚が食いついてくるのです。
爆釣(ばくちょう、大漁のこと)です。
竿を一投するたびに魚が釣れます。
誇張ではありません。
本当にこのような現象があるんです。
ボクは何度も経験しました。
強い風が吹いたとき。
曇り空から太陽が覗いたとき。
夜になり気温が下がったとき。
などなど。
魚というのは不思議なもので、突然食欲のスイッチが入ります。
それは我々がコントロールできるものではありません。
自然の摂理、神の領域なのでしょう。
ボクはこのような経験から、良い意味でラフに仕事をするようになりました。
気乗りしないときは仕事をしません。
遊びます。
気分が乗らないのに良いパフォーマンスが発揮できるわけがありません。
時間の無駄です。
頭を抱えながら仕事をするくらいならさっさと遊びます。
そのときやりたいことをやります。
こんなことを言うのはおこがましいですが、
ボクは自分自身をそれなりに信用しているんですよ。
いま気分が乗らずに遊んでいるけれど、必ず気分が乗ってくるタイミングがあるのだと。
そのときにきっと良い仕事をするのだと。
釣りと一緒なんです。
すべてコントロールするなんて無理なのです。
人間ですから、生き物なのですから、浮き沈みがあるのが当たり前です。
常に元気ハツラツと働けるわけがありません。
人間ってそういうものじゃないですか。
何がスイッチになって動き出すのか分かりません。
数時間後には急にムクムクとやる気が湧き出てくるかもしれません。
それは分からないのです。
きっと何かが(あるいは誰かかも)、あなたの背中を押してくれるでしょう。
スイッチが入るタイミングがあるでしょう。
それまでは気楽に竿を振り続ければ良いのです。
明日は明日の風が吹くのですから。