ゲームで生き残る

本編を”微妙”だと思う人間がオススメする「Borderlands3のDLC」【おまけにモズの声優炎上案件も語る】

+1

※楽しみを奪わない程度にネタバレを含む記事ですので、未プレイの方は読まない方が良いかもしれません。

 

■前置きとボダラン3の本編が微妙だと思う理由

「ボダラン2」が至高の神ゲーである。

ボクはそのように考えています。

いまから10年以上も前のことですが、初めてプレイしたときの衝撃はいまでも覚えています。

ぶっ飛んだ世界観、ぶっ飛んだキャラクター、ぶっ飛んだストーリー。

あまりに面白すぎて、DLCをすべてクリアした上で2週立て続けに遊びました。

 

ボダラン3ですが、発売当時にプレイして本編はクリアしたものの個人的な評価は「微妙」でした。

前作であるボダラン2の方が圧倒的に面白かったのです。

 

さいきん、イーライ・ロス監督映画版ボーダーランズを鑑賞しました。

映画の出来はともかく…

ムクムクとボダラン熱が上がって来た自分は、ボダラン3のDLCをすべて購入して、再びプレイすることにしました。

 

結論から言えば、相変わらず本編は微妙でしたが「DLCは凄く面白かった」です。

この記事で取り扱うDLCは、、

「モクシィのハンサム・ジャックポッド乗っ取り大作戦」、

「愛と銃と触手をぶっ放せ!ウェインライトとハマーロックの結婚式」、

「荒野のヴォルト・ハンター血だらけの懸賞金をつかめ!」、

「サイコ・クリーグのカオスな脳内で大暴れ!」4つです。

他にもDLCはあるのですが、エンドコンテンツ(やり込み)の要素が強いので、ここでは取り上げません。

 

DLCの感想を書いていきたいと思うのですが、その前に「ボダラン3が微妙だと思う理由」について書きます。

率直に言えば、「キャラクターの描き方が雑」だからです。

 

本編をプレイした人間が、ほぼ間違いなくヘイトを抱くであろうキャラクターがいます。

それが「カリプソツインズ」「エヴァ」です。

カリプソツインズはボダラン3のヴィラン(悪役)です。

YouTuber(的な存在)であり、熱狂的なフォロワーを宇宙中に従えるインフルエンサーです。

エヴァは味方なのですが、とあるイベントで取り返しの付かない失態を犯してしまいます。

 

ボクはこれらのキャラクターが嫌いではありません。

繰り返しますが、描き方が雑なのが嫌いなのです。

 

カリプソツインズですが、出自が明かされ、なぜこのような性格になってしまったのか、明かされるのが遅すぎます。

抑圧された幼少期の裏返しゆえに…というのなら、それをもっと早い段階で匂わせるべきです。

たとえば、「部屋が狭すぎる!!まるで閉じ込められているみたいじゃない!もっと広い部屋を用意して!!ゴッド・クイーンは自由でなきゃいけないのよ!!」なんてC.O.V(チルドレンオブヴォルト)に怒鳴るワンシーンでも入れたら、出自が明かされたときの印象も少しは異なったものになったはずです。

そういったものも無しに、ただ煽り散らかして、プレイヤーにやっつけられるだけの存在になっているのが勿体ないと思うのです。

 

エヴァについて。

「ティーンエイジャーが、若さゆえの過ちを犯し、取り返しのつかない事態を引き起こす」

これは創作物では鉄板です。それ自体は悪くありません。

ただ、こちらも描き方が雑なのです。

(自分の犯した罪に対して現実を受け入れられず、思わず本心とは裏腹に仲間に当たってしまった)、このような心理を匂わせる描写を少し入れるだけで大きく印象が異なったのではないでしょうか。

エヴァは自由奔放な性格ですが、決して悪人ではないはずです。

もっとキャラの見せ方があったのでは。

 

ボダラン2が神ゲーである理由として「しっかりとキャラクターにスポットライトが当たっている」ことが挙げられると思うのです。

ぶっ飛んだキャラクターの一人ひとりをちゃんと責任を持って描いているのです。

ヴィランであるハンサムジャックが顕著です。

時間を掛けて、どんなキャラクターなのかしっかり描いているからこそ名悪役となったのではないでしょうか。

カリプソツインズもエヴァも、ちゃんと描くべきところを描くべきです。

扱いが雑すぎます。

わざとやっているのか?と思えるほどに悪い印象しか残らないんですよ。

 

ボダラン2のファンとしては、、

クラップトラップと一緒に冒険したかった!

もっとティナを出せ!

なんて言いたくなりますが、それは懐古主義にもなりかねません。

ただ、ボダラン3のキャラの描き方は魅力的に感じられませんでした。

 

それと…!!

絶対に触れたい話題があります。

それは「モズの声優」の件について。

 

ですが、さすがに長くなりすぎるので最後に書きます。

長い前置きとなりましたが、DLCの感想に移ります。


 

1.「モクシィのハンサム・ジャックポッド乗っ取り大作戦」

ハンサムジャックが経営していたカジノをモクシィが乗っ取ろうとする物語です。

 

今回取り上げる4つのDLCのなかで、3番目に面白かったです。

ハンサムジャックの影武者が出たり、脳筋の放火魔が出たり、資本主義に抗う意識の高そうな奴らが出てきたり、キャラクターも個性派揃いです。

 

ボクが一番笑ったシーンです↓

これは俳優であるジャン・クロード・ヴァンダム(JCVD)のボルボのCMのパロディです。

本当に笑わせてもらいました。

このDLCをプレイして、「ボダランの大きな魅力は笑えることにある」と再認識したのです。

申し訳ないですが、ボダラン3の本編は笑えるシーンが一度もありませんでした。

 

他にボクが凄いと思った部分ですが、このマップの作り込みです。

床に散らばっているカードを拡大してみると…

トランプがすべて「Jack」となっています。

細かな作り込みに感動しました。

ハンサムジャックのエゴは宇宙レベルですね。


 

2.「愛と銃と触手をぶっ放せ!ウェインライトとハマーロックの結婚式」

ジェイコブス社の社長であるウェインライトと、冒険家のサーハマーロックが結婚式を挙げる物語です。

 

神ゲーです。

個人的にDLCでもっとも面白かったです。

↓の画像を見てください。

モロにクトゥルフ神話をフィーチャーしています。

ボクはクトゥルフ神話が大好きです。このDLCは最高ですね。

クトゥルフ神話と言っても、このDLCはそこまでおどろおどろしいものではありません。

実にボダランらしい笑えるノリで作られています。

 

↓の画像は結婚式です。

本当に頭がおかしくて大好きです。

 

上の画像でも写っていますが、ボダラン2のDLCで登場した「ゲイジ」が出てきます。

相変わらず良いキャラしています。

 

メインストーリーが面白いのはもちろん、サブストーリーもワクワクするものばかりでした。

クトゥルフ神話が好きな方にぜひオススメしたいです。

それと、最近は取って付けたようなLGBTQ描写が創作物で目立ちますが、本作の描き方はとても好きです。


 

3.「荒野のヴォルト・ハンター 血だらけの懸賞金をつかめ!」

ならず者たちを蹴散らして懸賞金を稼ぎ、町を守る西部劇チックな物語です。

 

DLCのなかで2番目に面白かったです。

自分にクトゥルフ補正が無かったら1番目になっていたかもしれません。

それくらいに好きです。

 

物語そのものは、ど真ん中の王道です。

しかし、その見せ方が非常に上手いのです。

最初に出会い共闘までした人物が実は…

この流れが秀逸なんです。

こういう描写があるだけで敵キャラの魅力がグッと上がります。

素晴らしいストーリーテリングです。

 

西部劇チックな町並みなのに、鳥居が建っていたりします。

勘違い日本的な描写が笑えて本当に楽しいです。

 

招き猫も本当に笑わせてもらいました↓

ナレーションが流れるのも良かったですね。

プレイヤーの行動に合わせて、

「そのときヴォルトハンターは住民を守るために戦うことにした…」など、ナレーションが流れる仕様になっています。

渋い雰囲気が出て良いし、いま何をやっているのかストーリーをまとめてくれる役割もあります。

ボダランシリーズは、たまにストーリーがこんがらがるので助かります。

 

最後に、きっとローズは生きていると思います。

ボーダーランズ4で出てきそうな気がします。

魅力的なキャラだったので、ぜひ出てきて欲しいです。


 

4.「サイコ・クリーグのカオスな脳内で大暴れ!」

ボダラン2のDLCで登場したサイコクリーグの精神世界に侵入する物語です。

 

結論から、DLCのなかで本作だけはオススメしません。

ボクは面白いと思えませんでした。

 

サイコクリーグの精神世界を堪能できる。

絶対に面白くなると思うじゃないですか。

実際にプレイしてみると、意外なほどに大人しい作りになっています。

全体的に陰鬱で、気持ちの良い瞬間があまり無いんですよね。

物語の盛り上がりが無い、と言い換えても良いかもしれません。

 

マップも面白くないです。

ずっと同じ場所をグルグルまわっているような印象を受けます。

ロケーションは変わるのですが、やっていることも敵もほぼ変わりません。

サブクエストもその場で話を聞くだけで終わったり、淡泊なんですよね。

 

オチも想像通りでした。

(大体こういうところに着地するんだろうな…)というところに想像通りに着地しました。

いくらでも面白く出来そうな題材なのに、どうしたんですかね。

 

サイコクリーグの大ファンでも無い限りはオススメできません。

余談ですが、ボダラン2のサイコクリーグはピーキーな性能で大好きです。


 

結論ですが、「サイコクリーグのDLC以外はすべて買うべき傑作」だと思います。

プレイして率直に思ったのですが、、

(自分がプレイしたいボダランはこういうのだったんだな)

そう思わせられるような出来でした。

本編は微妙ですが、DLCは神ゲーの領域にあると思います(しつこいがサイコクリーグ以外)。

ぜひ、本編は微妙だったプレイヤーにこそDLCをオススメします。


 

「モズの声優」について

モズの声優はVTuberさんが選ばれました。

発表当時も炎上していましたね。

 

ボクはモズを使用して本編をクリアし、DLCもクリアしています。

実際にプレイした身として思うところを本音で書きます。

 

本当に、最悪でした。

作品の魅力、そしてキャラの魅力を大きく損なっていると思います。

 

VTuberの起用が問題なのではありません。

身も蓋も無い言い方ですが、あまりに演技が下手なのが問題です。

自分は声優に詳しくないし、VTuberだって全然知りません。

だからこそ、偏見も無いです。

声優だろうが、VTuberだろうが、芸人だろうが、AIだろうが、声がキャラクターに合っていて、演技が上手ければどうでも良いです。

 

たとえるなら、ダンスのようなもので、、

全員が同じレベルのダンサーであれば、そのパフォーマンスがどうであれ、そこまで気にならないと思います。

しかし、そこに明らかにレベルの低いダンサーが混じったなら話は別です。

 

一人だけ明らかに浮いているのです。

物凄くノイズです。

 

声も演技も迫力が無さ過ぎるんですよ。

モズは傭兵という設定です。

戦闘中に「戦場では弱いやつから死ぬ」なんて台詞を吐きますが、その声質、ノッペリとした喋り方には傭兵としての説得力が全くありません。

 

「クオリティよりもプロモーションを優先する」

これは作品に対する冒涜にもなりかねません。

 

誰が演じても良いんです。

そのキャラに合った声質と演技が出来る方をピックして欲しいです。

 

今年発売のボダラン4も本当に楽しみにしています。

長い長い文章を最後までお付き合いいただきありがとうございました!

否定的なことを多く書きましたが、それでもボクはボーダーランズ3も大好きな作品です。











+1
RELATED POST