旅先でお財布を拾いました。
すぐに近くの交番に届けました。
お財布の中には、現金が数千円と、地元スーパーのポイントカードが入っていました。
※お財布を届けて手続きをした時点で、お財布の中身を教えてもらえます
「謝礼の請求をどうするか?」と聞かれ、「します」と答えました。
謝礼の請求をすると、拾い主の個人情報が落とし主に伝わります。
謝礼のやり取りは当人同士に委ねられ、警察は不介入とのこと。
もし落とし主が謝礼を支払わない場合は、裁判に持ち込むことも出来るらしいです。
謝礼の請求をしない場合は、落とし物を届けて手続きした時点ですべて終わりです。
ボクは謝礼の請求をしたことを後悔しました。
謝礼が個人同士のやり取りになるとは思っていなかったのです。
警察から謝礼の請求が落とし主に行く→落とし主が謝礼を支払う→拾い主に謝礼が支払われる
このような流れになるのだと勝手に思っていました。
個人同士でお金のやり取りをするのではなく、警察などの第三者が介入すると思っていたのです。
今回の場合は、謝礼をもらっても数百円程度です。
金額の問題ではありませんが、数百円程度で見ず知らずの人とお金のやり取りをするのはちょっと怖いです。
謝礼の請求をしたことに、下心が無かったと言えば嘘になります。
(もらえる権利があるならもらった方が得である)
そのような判断をしたのは事実です。
(謝礼を請求した場合はどうなるんだろう?)
好奇心もありました。
手続きを済ませてから、数時間後に落とし主からお礼の電話がありました。
謝礼の話になり、ボクはお断りしました。
落とし主からお礼の言葉だけいただいて、電話は終わりました。
これですべて終わったと思っていたのですが…
一週間ほど経つと、ボクのところに封筒が届きました。
差出人は、お財布の落とし主です。
中には、手書きでお礼の文章が綴られた手紙と、地元スーパーのクーポン券が入っていました。
お財布には、現金をあまり入れていなかったが、地元スーパーのカードには数万円分のポイントが入っていたとのこと。
財布を拾ってもらって本当に助かった、謝礼としてクーポン券を使って欲しいとのこと。
凄いですよね。
ボクは本当に驚きました。
謝礼はいらないと言ったのに、わざわざ手書きでお礼の手紙まで添えて、クーポンを送ってきたのです。
ボクが相手と同じ状況だったら、
現金を持っていなくて良かった~、ポイントカードが戻ってきてラッキー!くらいに思っていたかもしれません。(現金が少なければ、たとえ謝礼を請求されても少額で済む)
本当に価値があったのはポイントカードの方だったことを打ち明けて、クーポンを送ってくる。
本当に凄いですよね。
これを「誉れ」と言わずとして何と言おうか。
旅先で財布を拾ったら面白いことが起こりました。