スマブラは格闘ゲームなのか?
昔から議論されている話題ですが、往年の格ゲーおじさんであるボクがこの話題に切り込みます。
※あくまでボク個人の意見です。
さっそく結論ですが、ボクからすれば、、
「スマブラは格ゲーではありません」
ボクなりの解釈で言うなら、
スマブラは「対戦型パーティーアクションゲーム」です。
スマブラを格ゲーとして捉えるのなら、あまりに「実力意外の要素」が多すぎます。
格ゲーを「将棋」や「囲碁」とするならば、スマブラは「トランプゲーム」や「UNO」に近い性質を持っています。
将棋や囲碁は取っ付きにくいですし、初心者は上級者に手も足も出ませんが、それだけに実力が明確に反映されるゲームです。
トランプゲームやUNOは初心者も取っ付きやすく、初心者でも上級者に勝ち目のあるゲームです。
初心者でも上級者に勝ち目があるということは、実力以外の要素が多いことを意味します。
※もちろん、これはゲームの「性質」の違いであり、「優劣」のことを述べているのではありません。
スマブラと格ゲーを比較した場合、取っ付きやすいのは「スマブラ」です。
とくに技の性能が分かりやすいです。
「どのような性質を持っていて、どのように使えば良いのか?」
「強いのか?」
初心者に対して、とても分かりやすく作られています。
「ド派手でダメージも大きい」
「当てづらいし隙も大きいが、当たれば非常に強い」
など、技の性能が分かりやすいです。
格ゲーでは…
ストVのホンダの中P
鉄拳7のスティーブのクイックフック
これらの技が「強いということを初心者は絶対に分からない」です。
だって見た目は、ただのパンチ(本田は張り手ですが)ですからね。
ここら辺の作りはスマブラが優れている点です。
しかし、対戦ツールとして見るのなら、スマブラの「対戦バランスはかなり荒い」と言えます。
「あらゆるジャンルのゲームキャラを取り込みながら対戦ツールとして成立させる」
その凄さを充分に認めながらも、バランスは荒いです。
強い技があまりに強すぎますし、強いキャラと弱いキャラの差が激しいです。
「対戦ツールとしてのバランス」に注目するならば、格ゲーに分配が上がるでしょう。
ただし、それはゲーム性の違いであり、実際に人気があるのはスマブラなのですから、スマブラはそれで正しいのです。
さきほど、スマブラは「格ゲーに比べると実力以外の要素が多い」と述べました。
それは「対戦バランスを犠牲にしてでもユーザーに提供したいモノがある」からだと思います。
豊富なアイテムやステージギミックは初心者を楽しませてくれるし、対戦ツールとして見た場合でも運の要素を絡ませることで、どんなプレイヤーでもワンチャンスあることを教えてくれます。
FPSが顕著だと思いますが、「自分以外のせいに出来る余地」が多いほど、ユーザー数が増える傾向があると思います。
そのままFPSでたとえるなら、「リスポーン位置が…」、「武器が…」、「味方のムーブが…」、「マップが…」、良くも悪くも、言い訳が立つゲームの方が流行るのです。
スマブラは言い訳の余地が多く、対して格ゲーは言い訳の余地が少ない作りをしています。
「余計なものをそぎ落とし、対戦ツールとしてのクオリティを上げ続ける格ゲー」と、
「対戦ツールとしてのクオリティを犠牲にしてでも、面白そうなものをどんどん取り込み楽しさを追及するスマブラ」では根本的に違います。
やはりスマブラは「対戦型パーティーアクションゲーム」であるとボクは思います。