廃墟となったテーマパーク「ウィリーズワンダーランド」で清掃員として一晩働くことになった主人公(ニコラスケイジ)。
そこでは、殺人アニマルロボットたちが獲物を待ち構えていた。
ニコラスケイジが殺人ロボットを相手に無双するコメディホラー映画です。
・ニコラスケイジのファン
・何も考えずにスカッとする映画が見たい方
・一風変わった映画が見たい方
・舐めてたおっさんが殺人マシーンだった的な映画が好きな方
ニコラスケイジ無双が堪能できる映画です。
寡黙なニコラスケイジのプロモーションビデオです。
主人公(ニコラスケイジ)は劇中で一切の台詞はありません。
唸り声を上げるくらいで、言葉を喋りません。
しかし、そこは大スターの為せる技なのでしょう。
そこにいるだけで凄まじい存在感を放ちます。
性格も、敵である殺人ロボットよりもよっぽど機械的です。
身に着けている腕時計にタイマーをセットし、決まった時間だけ働いて、決まった時間になるとソーダを飲み、ピンボールで遊びます。
殺人ロボットとの戦闘で負った傷も、「ガムテープを貼り付けるだけ」という荒療治で済ませてしまいます。
コミカルな殺人ロボットよりも、よっぽど殺人マシンです。
初めて殺人ロボットに襲われたときも、とくに動揺する素振りを見せず、ほぼ一方的にブチのめします。
感情というものが一切見られないんです。
きっと主人公にとっては、殺人ロボットから自衛する行為も、清掃(仕事)の一環でしかないのでしょう。
物語のテンポも良く、必要な情報だけを強調して、あとは早送りするような見せ方をしています。
上映時間も1時間30分に満たないほど短いです。
そのなかで過不足なく物語の情報が伝えられています。
謎を残したりすることもありません。
下手な引き延ばしも無いし、スパっと物語が綺麗に終わるのは好印象です。
途中まで、敵である殺人ロボットの強さが良く分かりませんでした。
簡単にニコラスケイジにやられちゃいますし。
そう思っていたら、ニコラスケイジ以外のキャラクターには滅法強いのです。
高速移動する、噛み付く、舌を伸ばして首を折る、鋭い爪で切り裂く。
殺人ロボットはそれなりに強く恐ろしい奴らであることが分かります。
しかし、ニコラスケイジ相手になると、途端に弱体化します。
まるで、特撮ヒーローの変身シーンでは手を出さない悪役のように、ちゃんとお約束を守るのです。
ジョバー(負け役)として、完璧な役割を果たしています。
ここら辺も愉快なところですね。
ニコラスケイジを主役にしたことによって、あらゆることが許されています。
失礼ですが、無名のB級スターを主役にしていれば、本作はここまで面白くなかったでしょう。
でも、それで良いんです。
だって、これはニコラスケイジのプロモーションビデオなのですから。
余談
ボクは本作の設定を聞いたときに、ホラーゲームである「Five Nights at Freddy’s」みたいなのを想像してたんですよ。
イメージや設定も少し似てますし。
そしたら全然違ったので、そういう意味でもずっと笑って鑑賞していられました。