バイクに興味を持ったり、これからどんなバイクに乗ろうか迷っている方の参考になれば幸いです。
こういう人もいるんだな、くらいに受け取って欲しいです。
ボクは「大型二輪免許」を持っています。
ですが実際に乗っているバイクは「小型二輪」です。
バイクを知らない人のために軽く補足すると、大型二輪というのは大きくて速いバイクを指し、小型二輪というのは小さくて遅いバイクを指します。
せっかく大型二輪の免許を持っているのに、なぜ小型二輪のバイクを乗っているのか?
おそらく、ほとんどの人が「お金」が原因だと思うでしょう。
それは半分正解ですが、半分不正解です。
少しボクの経験も含めてお話に付き合ってください。
結論から「さらに上があると思えばずっとモヤモヤし続けるから」です。
バイクの免許はいくつかの種類に分かれていて、その数はなんと7種類もあるんです。
大型二輪免許は、バイクの免許の最高峰で、この免許があればすべてのバイクに乗れます。
ちなみに小型二輪の免許もちゃんと用意されています。
小型二輪を乗っているんだったら、わざわざ大型二輪の免許を取得する必要はなかったんじゃないか?と思うでしょう。
その通りなのですが、人間的な感情として、その上があるなら体験したくなるじゃないですか。
小型二輪を乗っているときに、ふと思うんです。
(大型二輪ってどんな感じなんだろう?どれだけ速いんだろう?)
ずっとそんな感情を抱きながらバイクに乗るのはモヤモヤするので、大型二輪の免許を取得しました。
現在は大型二輪に乗っていませんが、免許取得に後悔はありません。
大型二輪の教習はとても楽しい体験でした。
ボクが大型二輪の教習を受けているとき、教官がこんなことを言いました。
「俺は昔でっかい白バイみたいなのを乗ってたんだ、でもある日バイクを小屋から出しているときに思った、何でこんな重いバイクを乗ってるんだろう?って、何でこんな疲れるバイクを乗ってるんだろう?って、それでいまは原付を乗ってるよ、ワハハハ」
また、違う教官はこんなことを言っていました。
「教官としてこれを言うのは間違っているかもしれない、でも言うね、大型バイクは楽しいけど乗るのはおススメしない、あんなの公道で格好付けて乗るもんじゃない、たしかに楽しいけど俺はそれで何人も死んだ人を知っている」
「自分に合ったバイクに乗りなさい、格好良いからと言って自分の体形に合わない大きいバイクを選ぶ人がいるけど、それはとても危険な乗り方なんだ、改造してシートを下げたりするのはもっとダメだ、バイクは最初の状態が完璧なバランスなんだ、少しでもイジるとすべてのバランスが崩れる、改造なんて安全を引き換えにした自己満足に過ぎない」
ボクは本当に教官に恵まれました。
本来であればバイクを普及する立場であるはずなのに、本当にライダーのことを考えてくれたんだと思います。
ありがたい限りです。
さらに補足すると、「二人乗りは絶対やめろ」、とも言っていました。
「バイクは二人で乗るモノじゃない」と言い切っていたのが印象的です。
教官たちの言葉を要約すると「大型バイクに乗るんならデメリットもちゃんと考慮しろ」ということでしょう。
すみません。
最初にお断りしますが、少し不快に思う方もいるかもしれません。
ボクはバスの運転手をしていた経験があります。
正直に言いますね。
最初は凄く気持ち良かったです。
人より大きな車を操る快感、上から普通車を見下ろす感覚。
天狗になっていた部分もあります。
「ボクはこんなに大きな車を乗れるんだぜ」と。
しかし、その感覚は2ヵ月もすればすっかり冷めて、それが普通になってしまいます。
すみません、ここから本当に失礼なことを言いますね。
そんなバスの運転手からすれば、わざわざ普通車で大きな車を乗っているのがくだらなく見えるんです。
これはマウントを取っているのではなく、自然とそのように思ってしまうのです。
仕事で普段からバスに乗っていると、それ以外の車はみんな小さく見えます。
バス、トラック、それ以外、くらいの感覚なのです。
そのなかで不必要に大きい車を乗る必要性を感じないのです。
実はバスの運転手でもプライベートは軽自動車に乗っている人が多いです。
ボクも軽自動車に乗っていました。
本当にすみません。気分を悪くされた方もいると思います。
大きい車種に乗る快感は理解できます。
それと同時に、その快感は長続きしないことも感覚で知っているのです。
ですから、ボクはバイクでも大型二輪に乗ることはありませんでした。
小さいので必要十分なのです。
長くなりましたが、ボクが大型バイクに乗らない理由は、大型バイクのメリットよりもデメリットの方が上回るからです。
安全性、見栄、金銭面、それらと引き換えに大型バイクに乗る必要がないんですね。
これまでの経験からそう判断しています。
教習で大型バイクに乗ってみて満足してしまったというのもあります。
わざわざ公道で大型バイクを乗りたいと思わないですね。
小型二輪で十分です。
とくに困ったことはありません。
ただ、ここまで書いておきながら言いづらいのですが、もしかしたら大型バイクに乗る日が来るかもしれません。
なぜなら、年齢を重ねるごとに大型バイクに乗るのは困難になるからです。
車種にもよりますが、大型バイクというのは重量が200キロ~300キロくらいあります。
そんな鉄の塊にまたがって車体をコントロールするには体力が必要です。
もしバイクが倒れたら起こすのにもそれなりの力が必要になります。
バイクを手動で小屋から出すのも一苦労です。
年齢的に若い方が有利なのです。
ボクは三十路ですが、もし40代に突入しても大型バイクを乗らないのなら、このまま小さいバイクを乗り続けるでしょう。
人の考えは変わっていくので、そこは何とも言えません。
もし大型バイクを乗ることになったのなら、その経験もいずれブログに書きます。