格闘ゲームで生き残る

オンラインがもたらした格ゲーの強さの変遷

eスポーツの台頭によって格闘ゲーム(以下格ゲー)が盛り上がっていますね。

古参の格ゲーマーであるボクも、現状をとても嬉しく思っています。

 

ところで、昔と現在では格ゲーで求められる強さが変わったと個人的に考えています。

 

昔は10先勝負などの、連戦し勝者を決めるのが主流でした。

そこで勝った者が本当に強いとされていたのです。

 

個人的にも、連戦こそが強さのバロメーターとしてもっとも信頼できる勝負形式だと考えています。

大会などの短期戦では本当の強さは分からないと思います。

 

そして、オンラインの普及によって、現在では求められる強さが変わったのです。

連戦の強さも大事だけれど、一回きりの勝負でも勝つ強さが求められています。

オンラインで見知らぬ相手と対戦する、そして相手はどれだけ勝負に付き合ってくれるか分からない。

昔は連戦形式の戦い方が推奨されていたので、すぐに勝負を止めることは「逃げ」とされていました。

「本当に強いのならちゃんと連戦して勝ち越せることを証明しろ、そうでなければ認めないぞ」ということですね。

 

しかし、現代においてその考えは価値観の押し付けでしかありません。

連戦するもしないもプレイヤーの自由です。

それに、一回きりの短期戦で結果を出すのも一つの強さです。

 

ボク個人の経験から、オンライン対戦が主流の時代となり、自分の弱い部分が浮き彫りになりました。

連戦であれば勝ち越す自信があるのですが、短期戦だと勝てないのです。

二度目は通用しない荒らしプレイや、セットプレイに対応できずにやられてしまいます。

次に戦ったら勝てる、と思ってリマッチを申し込むのですが、相手はそれに応えてくれるかどうかわかりません。

結局、自分は対応型のプレイヤーであり、自分の強さを支えるものは人読みであるということが良く分かりました。

短期戦で勝ち切る強さを持っていないのです。

 

いまでも、10先勝負などの連戦がもっとも強さを証明できる対戦形式だと考えています。

しかし、オンライン対戦が主流の現代では連戦に勝ち越す強さだけでは通用しません。

一回きりの短期戦でも勝てる強さを求められます。

 

これによって、すべてのプレイヤーのレベルがまた一段と上がったとも考えています。

ボクも以前より強くなりました。

昔であれば、ズルいとされた戦法(投げが通る相手には投げしかしない、など)を平気で押し付けるようになりました。

それが現代の戦法であれば、適応するしかありません。

それはそれでとても楽しいものです。

自分で勝手に連戦主義という価値観にとらわれていたのも、また事実なのです。

 

少し連戦主義を否定するようなことを書きます。

連戦では、ミスが許される甘い戦い方も通用します。

なぜなら次があるからです。

一度負けても次のチャンスが与えられます。

これが仕事だったらどうでしょう。

次のチャンスに期待してミスをする人間が評価されるでしょうか?

 

格ゲーで求められる強さというものはその時代によって変化します。

格闘ゲーマーであれば、その時代に応じた強さを身に付けつつ楽しもうと思います。

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