ある日、空から黒い薬品が散布され、壊滅してしまったアメリカ。
ギャングが縄張り争いを繰り広げ、暴力が支配する世界で、安全な場所を求め主人公夫妻は旅をする。
ポストアポカリプスものであり、サバイバルロードムービーでもあります。
ゴア表現(グロ)もあるので苦手な方は注意。
世界観や物語の流れが、ゲームっぽい作品です。
・ゲームが好きな方
・面白ければ細かい部分はどうでも良いという方
なかなか面白かったです。
頭空っぽで見られる良質なB級映画といった感じです。
映像作品で言えば、マッドマックス、ウォーキング・デッド。
ゲームで言えば、ボーダーランズ、フォールアウト、ラストオブアス。
化け物やゾンビは出ないし、スケールはそれほど大きくないのですが、これらの作品と似たテイストを感じられます。
ある日突然、謎の黒い薬品が空から散布されアメリカは壊滅してしまいます。
暴力が支配する世界で生き残ろうとする夫妻の物語です。
なぜアメリカに黒い薬品が散布されたのか?
その理由は最後まで明かされません。
細かいことはどうでも良い。面白ければどうでも良いというタイプの作品ですね。
縄張り争いを繰り広げるギャングもケレン味があってとても良いです。
白いシーツを被るもの、動物の頭を被るもの。
ビジュアル的にも、狂った世界で生きているヤバい奴ら感が出ていて最高です。
起こっていることは悲惨でエグいのですが、妙な「抜け感」と「下らなさ」が漂う作品でもあります。
このバランス感覚が本作の味にもなっていて、スリリングさを担保しながらも、そこまで胸糞にならずに済みます。
つまり、見ていて気持ち良く楽める作りになっているのです。
世界観であったり、物語の展開がゲームっぽいです。
こういうヤバい勢力の奴らがいますよ。
どこどこでこういう人と出会うイベントがありますよ。
ここで戦闘が起こりますよ。
このステージをクリアしたら、次はここに向かいますよ。
実にゲームっぽいです。
ちなみに登場人物もゲームっぽい。
気になるところとしては、(あれは何だったんだ…?)と思えるシーンが度々見られることです。
アメリカが壊滅した理由が明かされないのを筆頭に、色々な説明をすっ飛ばしています。
細けぇこたぁ良いんだよ!という作風なので、気にしない方が良いのでしょう。
まぁまぁ面白いです。
カルト映画的な一部の人に強烈に愛されるようなチャーミングさがあるんですよね。
映画で言えば、シュワルツェネッガー主演の「コマンドー」。
漫画で言えば、猿渡哲也先生の「タフ」。
点が線に繋がらないというか、ライブ感だけで構成されているというか。
ボクは大好きですね。ぶへへへ。
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