アイテムを使用したり、駒に特殊効果を付与したり、テレビゲーム的な要素を足したチェスゲームです。
プレイヤーが操るキングはショットガンによる遠距離攻撃ができます。
ショットガンやアイテムを駆使して、相手のキングを破壊すればステージクリアとなります。
独裁者として追い詰められた王様がショットガンを片手に窮地を切り抜ける物語です。
・ボードゲームが好きな方
・程よく頭を使うのが好きな方
・サクッとプレイできるゲームがプレイしたい方
・チェスを知らなくてもプレイできる
駒がどのような動きをするのか常時確認できるので、とくにチェスの知識は必要ありません。
ボクはチェスの知識がないままプレイしましたが、普通に遊べましたし、クリアできました。
・やり込み要素が豊富
・ショットガンの持つ特性を上手くゲームに落とし込んでいる
・システム的に「待った」が搭載されている
「その手を打つとやられるよ」と警告(ただし回数制限有り)してくれます。
システム的にも優しく作られています。
・ゲームの進行に連れて、ルールが複雑化し過ぎて煩わしくなって来る
・説明文から具体的にどのような効果を持つのか理解しづらいものがある
・壁を背負わないようにしよう
将棋やチェスでも同じですが、基本的に壁を背負うと詰まれます。
・盤面がゴチャってきたら、冷静に状況を確認すること
時間制限はありませんし、いつでも特殊効果などを確認できます。
適当に勢いでプレイするのではなく、立ち止まることも大切です。
極めて優れたアイデアから生まれた作品です。
チェスにゲーム的な要素を組み合わせています。
プレイヤーが操るキングは「ショットガン」をぶっ放すことができます。
武器としてショットガンをチョイスしたのが秀逸です。
【ショットガン=散弾銃】
ショットガンは発射された弾が散らばる特性があります。
弾が散らばることによって、攻撃範囲が広くなります。
ただし、精密な射撃や遠距離でのダメージは期待できません。
ショットガンの特性が本作とマッチしています。
弾が散らばるので、一度に複数の相手にダメージを与えることができます。
散らばった弾がどのように飛ぶのか、精密なコントロールができないので、ランダム要素(ゲーム的な要素)が生まれます。(Aには弾が5発飛んだけれど、Bには弾が2発しか飛ばなかったので、Aは倒せたけどBは倒せなかったなど)
遠距離では効果を発揮しないので、安全圏からの一方的な攻撃は不可能です。
ショットガンの特性をチェスに組み合わせたのはお見事という他ありません。
最初に遊べるゲームモードは全12ステージをクリアするというものです。
おそらく1時間~2時間くらい遊んでいるとクリアできると思います。
このモードで本作の基本的なルールを学ぶことができます。
ステージをクリアするごとに、プレイヤーにバフ(有利な効果)とデバフ(不利な効果)が強制的に付与されます。
このシステムはローグライク的な要素があり、プレイする度に違った盤面が展開されるので、新鮮な気持ちでゲームを遊べます。
ただ、バフとデバフが増し増しになるに連れて、ルールがどんどん複雑化して行くのはあまり好みではありません。
・クイーンは倒せない
・10ターンごとにナイトを追加
・ビショップが2体削除される代わりにポーンが5体追加
・火力+2、発射角-10度
・一度だけ王手を取られても復活できる
このように、さまざまな要素が増えて行くので、煩わしくなってきます。
これは個人的な好みなので、それほど大きなマイナス点ではないかもしれません。
また、そこまでシビアに考えなくとも、クリアできる程度の難易度になっています。
既存のボードゲームに、テレビゲーム的な要素を組み合わせる。
どうすれば、ゲームとして成立するのか?
どうすれば、よりプレイヤーに楽しんでもらえるのか?
秀逸なアイデアに学びの多い作品です。
そして、ちゃんと面白いです。
ショットガンキング。
本作は偉大な発明です。