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なぜ真面目にやらない?ホラーから逃げるなよ…「貞子DX」感想 レビュー

 

1.「貞子DX」ってどんな映画?

その呪われた動画を見ると、24時間以内に死亡する。

呪いに対抗するため、IQ200の天才少女が挑む。

※まったく怖くないので、ホラーが苦手な方でも見られる作品です。むしろホラーですらないと言っても過言ではありません。

 

2.どんな人におススメ?

・小学生

 

3.珠音真珠の感想

すっかりホラーアイコンとなってしまった「貞子」

リングで一世を風靡してから、黒髪ロングヘアという幽霊のデフォルトコスチュームを完成させたのはもういつの頃か…

 

結論から、本作はホラーコメディであり、怖い貞子が見たい(あるいは怖いホラーが見たい)なら回れ右した方が良いです。

そもそも貞子はほとんど出てきません。

貞子はあくまでウイルス(こちらは原作でもそうです)として扱い、IQ200の天才少女が仲間と共にキャッキャしながら事件を解決するだけの話なのです。

 

すべりっぱなしのギャグ、緊張感のかけらもない展開、何度も繰り返される大音量のジャンプスケア(ドッキリ)。

なぜ真面目にやらない?

ここまで貞子を矮小化させる必要があったのか?

 

キャラクターも寒すぎる。

ノリがラノベです。

 

最初からホラーを作る気がないし、怖いものを作ろうという意思を感じられないんですよね。

 

劇場を見回すと、首を傾げながらダルそうに鑑賞している方が8割くらいでした。

そして、ボクもその一人でした。

 

いい加減に貞子で遊ぶのはやめて、本気で怖い作品を作りませんか…


 

※余談

原作である鈴木光司さんの「リング」という小説は、本当に傑作です。

ボクは学生の頃に読んだのですが、あまりの面白さに原作厨となって映画しか見ていない人たちに噛みつきまくったほどです(黒歴史)。

もちろん映画も素晴らしいのですが、原作小説も素晴らしいということを強く言いたいです。

擦られ過ぎて、ホラーアイコン、ホラーアイドルとなってしまった貞子は、原作ファンのおじからみても良い気分ではないのです。

一人でも多く、原作小説を楽しんで欲しいです。

リングという作品は本当に傑作ですし、山村貞子という存在も本当によくできたキャラクターなのです。

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