ボクは山が大好きなのですが、なぜそれほど山が好きなのかを考えてみました。
その答えは幼少期にあるような気がします。
ボクは田舎生まれです。
小さいころ、いつも自然のなかを駆け回っていました。
山のなかを探検したり、植物を観察したり、どんぐりを拾ったりするのが好きでした。
「冒険」と称して、行ったことのない場所へ行くのが大好きで、いつも友だちと歩き回っていた記憶があります。
山のなかにある不法廃棄物を見つけたときなどは、まるでお宝探しのように面白いものはないかとワクワクしたものです。
さらに、食べられそうな木の実や花を食べてみたり、キノコを食べたりしたこともあります。
今思えば本当に危ないことをしていたのですが、今でも覚えているくらい楽しかった思い出です。
溜め池なんかも格好の遊び場で、大きなカエルを見つけたり、ザリガニを捕まえたりするのがとても楽しかったです。
おそらく、当時から本能的に知っていたんだと思います。
自分の好きなように、自由に遊べるのがどれだけ面白いことなのかを。
もちろん、自然だけではなくボクは玩具も大好きでした。
しかし、玩具屋さんに連れて行ってもらっても、欲しいものを買ってもらえるか分かりません。
それだったら、好き勝手にやりたい放題できる自然の方が好きだったのかもしれません。
ここにあるものを使って好きに遊んでも良い、あの感覚を自然から学んだのでしょう。
そこに落ちてあるどんぐりは誰のモノでもありません。
好きなだけ拾えます。
虫だって捕まえ放題です。
自然のなかでは目に見えるものすべてが新鮮で、宝物のように輝いて見えました。
ボクは自分が社会負適合者の気があることを自覚しています。
小さいころから束縛されるのが大の苦手で、集団行動で他人と合わせるのも強いストレスを感じる子どもでした。
度が過ぎるほどのマイペースなのです。
みんなで遊びましょうと言われても、ボクは気分が乗らないタイプでした。
自分の好きなことや、興味のあることしか楽しめないのです。
それは大人になった今でも変わりません。
ふと山のなかで湿った落ち葉の匂いを嗅いだときに、そんな幼少期のことを思い出しました。
山のなかでは自分は自由を味わえるんだと思います。
ボクにとって山に行く行為は自由の象徴なのかもしれません。