さまざまな化学反応を起こしているエモい怪作「都市伝説物語ひきこさん」感想、レビュー

日本の都市伝説である「ひきこさん」を元ネタとした3DCGアニメーション映画です。
元ネタのWikipedia↓
元ネタそのものの設定が曖昧なのもあり、かなり独自解釈が入っています。
そこまでのゴア描写やジャンプスケアはありませんが、一応はホラー映画なのでキツイ描写はあります。
・サクッと見られる映画を探している方
・PS2を遊びながら青春を過ごした方
さまざまな化学反応を引き起こしている怪作だと思います。
面白いのか?と問われるなら、そこまで面白くはないです。
ただ、決して嫌いになれないような不思議な魅力を持った作品でもあります。
記事の冒頭で貼り付けたPVを見てみれば分かりますが、全編3DCGアニメーションです。
PS2のムービーのような質感なんですよね(さらに言えば、一昔前の3DCGポルノのような質感でもある)。
青春時代にPS2で遊んでた世代(まさに自分もそうなのだが)には、たまらないものがあります。
子どもの頃の自分は、こういうCGに感動して夢中になっていたよなぁ…
映画を見ていながら、エモい気持ちになりました。
DVDの発売日を見ると2008年となっているので、15年以上も前も作品です。
いまの時代から見れば、あまりに時代遅れのグラフィックと言えます。
しかし、それが悪い方向に行っていないんですよね。
実写で、安っぽい絵面、安っぽい衣装、安っぽい演技、安っぽいCGを見せられるとげんなりしますが、全編を安っぽいCGで表現されると、不思議とそれほど安っぽいものに見えないのです。
レトロゲームをプレイして、安っぽいとか、古臭いとか思わない感覚に近いのかもしれません。
こういう作風なんだな、と素直に受け入れられるのです。
カクカクとした変なモーションも、実写の下手な演技より好印象です。
物語そのものは、最後に一応の捻りはあったりするものの、何とも中途半端です。
決して、良く出来たシナリオとは言えません。
それでも、本作は40分で終了します。
短編なので、中だるみ(退屈)することも無ければ、あっという間に終わります。
少なくとも鑑賞している間はそれなりに楽しめるのです。
個人的に凄く好きなのは、ギャグに逃げていないことです。
全編を通して、ちゃんとホラーとして作っています。
怖いかどうかはともかく、真摯にホラーを貫いています。
怪作だと思います。
決して万人に受けるような作品ではありませんが、さまざまな化学反応を引き起こしています。
見てよかったと思えるような、エモい気持ちを呼び起こすJホラーでした。



