映画で生き残る

このクソ映画を上映してくれた近所の映画館に感謝を込めて「ザ・シスト 凶悪性新怪物」感想 レビュー

 

1.「ザ・シスト 凶悪性新怪物」ってどんな映画?

トレーラー(予告)を見るのが一番手っ取り早いですが、B級モンスター映画です。

”おでき”から生まれた殺人モンスターが暴れ回ります。

ゴア描写もグロ描写もそれなりにありますが、トラウマ級というほどではなく、むしろ生ぬるい方です。

「悪魔の毒々モンスター」「スプライス」の方がよっぽど気持ち悪いと思います。

ハッキリ言ってしまいますが、B級ホラーが大好きな方か、クソ映画をニコニコして見られる方にしかおススメできません。

 

2.どんな人におススメ?

・B級ホラー大好き

・ホヤ大好き

・英語を勉強している方

 

3.珠音真珠の感想

(おいおい、この映画を上映するのかよ…?映画館のオーナーは正気か…?)という場面に、映画好きであれば年に何度か遭遇することがあります。

有難迷惑というか何というか、クソ映画であることは予測が付きつつも、わざわざ上映してくれる映画館への敬意と応援も兼ねて、ボクは見に行くことにしています。

 

本作も同じような経緯で見に行った作品です。

ちなみに、その日の客はボク一人でした(久々に貸し切り状態で映画を見た…)。

 

武道の達人が自然と危機を避けるように、映画好きはトレーラーを見た瞬間に自然と作品へのハードルを下げることがあります。

それは自身を守るための護身術であり、怒りと悲しみで映画館を後にするという行為を避けるためでもあるのです。

クソ映画であることを事前に予測し、ハードルを下げることによって、(ほら、やっぱりクソ映画だったね、知ってた、ボク気にしないもん)という、最大限の強がりで精神を守るのです。

 

つまり本作はクソ映画です。

今年のワースト候補です。

 

良かったところは、80年代風の空気感が出ていて、ちょっとエモいことと、CGに頼らずちゃんと怪物の着ぐるみを用意したことでしょうか。

あと、役者陣の演技が下手過ぎて、英語の教材として使えそうなことです。

びっくりするくらい聞き取りやすい英語を披露してくれます。

 

あと、怪物のビジュアルが「おでき」というか、「ホヤ」にしか見えなかった…

 

そして、恐らく本作で一番気になるところは、どれくらいグロいのか?(キモイのか)という部分ではないでしょうか?

個人差があるので、参考になるかは分かりませんが、ボクの感覚ではそれほどグロくはありませんでした。

 

実は、ボクはそのグロさにも期待して映画館に行ったのです。

というのも、最近ちょっと太り気味でして、食欲を抑えるためにグロい映画が見たかったのです。

映画ダイエットです。

しかし、モロに食欲が無くなるほどグロくはないですね。

「悪魔の毒々モンスター」や「スプライス」の方がよっぽど気持ち悪くて食欲が無くなります。

 

※せっかくなので「スプライス」のトレーラー

 

ともかく、本作を鑑賞後に普通にお肉が食べられる程度には大丈夫でした。

これまた気持ち悪いことを言いますが、おできから吹き出る膿汁に粘度が足りないんですよ。

ビジュアルも質感も、普通に白濁した液体で、カル〇スをまき散らしているのとあまり変わりません。

 

見たかったものも見られなかったので、なおさら評価は低いです…

 

最後にひとつ無理やり褒めるのなら、主演の女優が後半に進むに連れて、どんどん格好良く美しく見えてくることでしょうか。

あんなにイモくさく、パッとしなかった女性が、ストロングビューティーに見えてくるのは映画の面白い部分ですね。

最後のエンドロールで、ふらふらと立ち去って行くシーンも個人的には凄く好きです。

 

あと、エンドロール後にNG集を見せてくれるのも好きな人にはたまらないでしょう。

 

こんな作品を真面目に作ってくれた監督や制作スタッフに乾杯。

それをわざわざ上映してくれる近所の映画館にも乾杯。

映画万歳。

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