福島県の山に”それ”が現れ、次々と人々が襲われる。
果たして”それ”の正体とは?
日本産のホラー映画です。
・小学生
(グロシーンはありますが、小学生くらいのお子さんが夏休み映画として見ると楽しめるような印象を受けました)
結論から、駄作です。
日本映画にありがちな駄目な部分が、作品の足を引っ張りまくっています。
チープなホームドラマ、学校ドラマ、オーバーアクションの演技、ステレオタイプ過ぎるキャラクター。
(だから日本の映画ってダサいんだよ…)と、思わずこぼしてしまうような要素がてんこ盛りです。
設定そのものは悪くないと思います。
誰もが気になるであろう”それ”の正体が序盤から明かされるのも個人的に好みです。
ただ、要らないドラマ部分が多すぎるんです。
これは45分くらいの短編でサクッとやるべき作品であり、2時間も掛けてやる作品ではないです。
世にも奇妙な物語の一作品くらいの感覚で作ったのなら、傑作になりえたんじゃないかと思ってしまいます。
おそらく、タイトルや設定も含めて、「IT」みたいな作品を作りたかったんじゃないかと邪推します。
映像的にチープなのは別に気になりません。
高レベルのCGや特撮なんて求めてないです。
ただ、安っぽくてつまらないドラマはいい加減にやめろ、と言いたい…
ステレオタイプ(君たちは良い人の役ね、君たちは意地悪な人の役ね)の分かりやす過ぎて薄っぺらなキャラクターもたまらないですね。
いつまでこんな低レベルなドラマをやるんですか。
ドラマ部分をバッサリ切って、モンスタームービーとして特化させた方がよっぽど面白いと思います。
”それ”の正体も設定もボクは好きです。
「虚船」や「月刊ムー」などを絡めてくるところも、本当にワクワクしました。
何だか勿体ない作品ですね。
最後に、劇場入場特典の紹介をします。
ありがちなポストカードかと思いきや…
裏面にはQRコードが…
気になったのでアクセスしてみると、「”それ”ほんとにいるよ」キャンペーンという、ツイッターに映画の感想を投稿すると、プレゼントに応募できるという宣伝でした。
こんなものを入場特典にする神経もさっぱりわからんです…
そもそも、本作は宣伝勝ちですよね。
”それ”の正体を見に劇場に足を運びたくなりますもん。
そんな商業主義的で中身がおざなりなところもまた悲しい…