「自分が動いているときだけ時間が進む」新感覚のFPSゲームです。
シューティングゲームと言うよりも、アクションパズルゲームと表現した方が適切だと思います。
次々に現れる赤い敵を撃破しながらステージを進めます。
難易度が高く、死にゲーです。
ストーリーは「SUPERHOTというゲームを友人から勧められ、プレイしていくうちに現実とゲームの境目が曖昧になり…」というものです。
・シンプルで取っ付きやすいゲームがやりたい方
・パズルゲームが好きな方
・敵の倒し方にこだわりを持ちたい方
・死にゲーが好きな方
・忙しいアクションよりも、じっくりと考えるのが好きな方
・新鮮なゲームがやりたい方
・メタ構造が好きな方
・マトリックスが好きな方
世界観が非常に似ています。
間違いなく影響を受けています。
バレットタイム(時間がゆっくりと進むなかで撃ち合う映像表現)を体験できます。
・シンプルなシステム
シンプルで取っ付きやすいゲームです。
すぐにルールや操作を理解できるように作られています。
シューティングにありがちな、弾丸の補充や回復アイテムすら存在しません。
ゲームを楽しむために必要なものだけを残し、余計な部分は削ぎ落されている印象です。
・リトライが早く快適
本作は死にゲーですが、リトライが極めて早いです。
また、好きなタイミングで自分からリトライも出来るので、快適にゲームをプレイできます。
・豊富なシチュエーションと自由な攻略ルート
突然バットを持った複数人に囲まれた状態から始まったり、駅のホームで戦ったり、シチュエーションが豊富です。
さらに攻略の自由度が高く、自分の好きなようにプレイできます。
何度も死にながら試行錯誤するのが本当に楽しかったです。
・操作が忙しくないので落ち着いてプレイできる
基本的に自分が動かなけばゲームの時間は止まっているので、落ち着いてプレイできます。
ボクはあまりキーボードとマウスでゲームをプレイするのは得意ではないのですが、このゲームではストレスなく快適にプレイできました。
・新鮮なゲーム体験
本作は「自分が動いているときだけ時間が進む」という独特のゲームシステムです。
これを聞いてどう思ったでしょうか?
ボクは初めて聞いたとき(それ強すぎないか?それってゲームとして成立するのか?)と思いました。
安心してください、ちゃんとゲームとして成立します。
なぜなら、敵は圧倒的な物量で死角から襲い掛かってくるからです。
主人公のチート能力を持ってしても何度も殺されます。
このシステムでゲームバランスを整えたのがそもそも凄いです。
新鮮なゲーム体験を約束できます。
・画面の明滅が激しい演出が多い
ステージ間で激しく画面が明滅する演出が入ります。
文句を言うほどではありませんが、少し目が痛いです。
・リプレイをTPS視点で見たかった
これは要望です。
ステージをクリアすると自分のリプレイを見ることができます。
せっかくの超人的なプレイをTPS(三人称)視点で見たかったです。
しかし、TPS視点にすると主人公の姿が見えてしまったり、世界観的に問題があるので仕方ないですね。
リプレイがFPS視点のままだと、自分のプレイがそのまま再生されるだけなので、ちょっと味気ないです。
リプレイ時にカメラ角度を切り替えられる機能があればもっと良かったと思います。
・敵の射線から外れるように横へ動くこと
通常のシューティングであれば引き撃ち(後退しながら撃つこと)をする場面も多いかと思いますが、本作では悪手です。
まずは敵の射線から外れることを意識しましょう。
前後の動きではなく、横へ動くことを心掛ければ被弾する確率が大幅に減ります。
・まずは敵の動きを止めること
無理に敵を仕留めようとせず、まずは動きを止めることを優先しましょう。
たとえば、3人の敵に至近距離で囲まれた場面では、一人に対して3発パンチを打つのではなく、全員に一発ずつパンチをお見舞いしましょう。
そうすれば、全員ひるませることができるので、活路を開くことができます。
また、銃撃戦でリロードする時間が作れないのなら、武器を投擲して相手の動きを止めましょう。
殺すことよりも、まずは自分が殺されないように立ち回るべきです。
・銃を撃つときは相手の腰から下を狙えば楽
弾丸と弾丸がぶつかった場合は相殺されてしまいます。
つまり敵の射線上に発砲すると、弾丸が撃ち落される可能性があります。
幸いにも、敵は弾が被弾した位置に関わらず、当たれば一撃で死にます。
ヘッドショットなどにこだわらないのなら、腰から下を狙うべきです。
・常に周囲を警戒すること
気付かないうちに背後を取られて死ぬことが多いゲームです。
常に周囲を警戒しましょう。
定期的に後ろを振り返る癖を付けましょう。
「革新的」という言葉を用いてレビューされることが多い本作ですが、全くもってその通りです。
銃で撃ち合うゲームなんて数えきれないほど存在するなかで、スーパーホットは唯一の輝きを放つ作品です。
たとえば、任天堂はスプラトゥーンで銃の代わりに水鉄砲とペンキを持たせました。
やっていることは、銃の撃ち合いとそれほど変わらないはずなのに、プレイヤーが受ける印象は全く異なったものになります。
このように、スーパーホットは巷に溢れる凡百の撃ち合いゲームに対して、全く新しい「革新的」な体験を提供することに成功しています。
面白く、そして新鮮です。
「自分が動いたときだけ時間が進む」という独特のシステムが最高に楽しかったです。
チート級の能力ですが、敵も圧倒的な人海戦術で押し寄せてくるので、ちゃんとゲームとして成立しています。
大量に現れる敵に対して、次々と判断を迫られるので、常に緊張感があります。
時が止まっているとは言え、敵の動きを予測して弾丸を当てるのはとてつもなく難しいです。
それだけに、上手いプレイができたときは気持ちが良いですね。
難易度が高く死にゲーですが、リトライが早いので没入感が削がれることがありません。
遊びに来た友だちにプレイさせてみたのですが、ステージを一つクリアするのに1時間かかっていました。
そのステージが難しかったのもありますが、数十回はリトライしたでしょう。
しかし、友人はイラつくこともなく夢中でリトライしながらプレイしていました。
ゲーム画面を見ても分かるように、画作りがシンプルです。
真っ白なフィールド、赤い敵、武器は黒く表示されています。
視認性が良く、快適にゲームをプレイできます。
このミニマルな作りはかなり好みでした。
ゲーム内のシチュエーションも豊富で、映画の主人公のような気分を味わえます。
たとえば、いかがわしいバーに殴り込む、路地でトラックが突っ込んでくる、などなど。
マトリックスが好きな人はネオになりきってプレイしましょう。
ボクは映画が好きなのもあって、ずっとニヤニヤしながらプレイできました。
終わってみればボリュームもちょうど良かったと思います。
ゲームに慣れている人であれば1日で終わります。
ボクの感覚では、ちょっと遊び足りないくらいで終わった印象です。
しかし、これ以上続けられたら食傷気味になっていたような気もするので、やはりちょうど良かったと言えます。
大満足の作品でした。
新しい体験をもたらす「SUPERHOT」は胸を張っておススメできる作品です。
※便宜上、「自分が動いているときだけ時間が進む」と表現しましたが、厳密には自分が動かなくてもゆっくりと時間は進んでいます。
より正確に表現するなら「自分が動いているときだけ時間の流れが加速」します。