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2025年のワースト「映画版:近畿地方のある場所について」感想、レビュー

 

1.「近畿地方のある場所について」ってどんな映画?

小説が原作のホラー映画です。

 

突如、失踪してしまったオカルト雑誌の編集長を追う同僚。

編集長の行方を追ううちに、自身もとてつもない怪異へと巻き込まれ…

 

そこまでハードではありませんが、ゴア表現(グロ)やジャンプスケア(ドッキリ)があります。

POV(一人称視点)も多様しているので、やや画面酔いしやすい方は注意した方が良いかもしれません。

 

2.どんな人におススメ?

・小学生や中学生

 

3.珠音真珠の感想

原作は未読です。

純粋な映画のみの評価となります。

 

結論から言えば、最低の映画です。

自分は大嫌いです。

 

鑑賞前の方に強く言いたいのは、極限までハードルを落として見て欲しいということです。

眉間にシワを寄せて腕組みしながら真面目に鑑賞するような作品ではありません。

ミステリー的な謎解きも期待してはいけません。

缶ビール片手にラリって見るくらい(あくまでたとえ)で丁度良いです。

 

映画の冒頭から、オカルト雑誌の編集長が怪奇現象に巻き込まれます。

その時点で、完全にオカルト寄りの作品であることが提示されます。

もはやオカルトを超えてファンタジーと表現しても過言ではないかもしれません。

この時点で、かなり見る人を選ぶでしょう。

かつてのJホラーが持っていた、静的で上品な怖さなんて1ミリもありません。

ケレン味たっぷりの、恐怖映像の釣瓶打ちのような展開が続きます。

 

簡単に言えば、「ほんとにあった!呪いのビデオ」シリーズみたいな、恐怖映像のつなぎ合わせのような映画なんですよね。

しかも、そのクオリティがあまりに稚拙です。

耳を澄ませば何かが聞こえる…

よく見れば何かが映っている…

そんな上品な演出は一切ありません。

 

明らかに変な声が聞こえる。

聞き取りづらい声に関しては、動画内で演者が「◯◯って言ってるよぉ~!」なんて仰々しく丁寧に教えてくれます。

明らかに心霊現象が映り込んでいる。

しっかりピントがあった怪異が、カメラ目線で怖いムーブをかましてくれます。

 

(まぁこれくらい分かりやすく派手にやらないと、観客には伝わらないでしょ?)

なんて制作者(監督)の意図が透けて見えるようです。

 

ここに幽霊がいますよ~!!

怪奇現象が起こりましたよ~!!

怖いですよ~!!

 

映画が進むにつれて、段々とムカッ腹が立ってくるんですよね。

さすがに観客を舐め過ぎなんじゃないか?と。

今どき、こんな低クオリティで幼稚な心霊映像を並べ立てられても、子どもくらいしか怖がらないし、喜ばないですよ。

少なくとも、大人の鑑賞に耐えうるホラーではありません。

どの場面を切り取っても、ダサいんですよ。

まだYouTuberの方がクオリティの高い動画を出しているんじゃないか?と思えるくらいに、その絵面も演出も酷すぎます。

 

そのなかでも、菅野美穂の存在感だけは突出しています。

それが逆に痛々しいです。

明らかに浮いています。

 

もう菅野美穂にしか見えないんですよ。

当たり前ですが、菅野美穂が演じるキャラクターにも「瀬野千紘」という役名があり、設定もあります。

なのに、「菅野美穂」にしか見えません。

キャスティングも上手く行っていないと思います。

言うまでもなく、それは菅野美穂には一切の責任はありません。

菅野美穂は、素晴らしい演技を披露しています。

 

最後に、ちょっと気持ち悪いことを書いて終わります。

映画の途中で、とあるキャラクターが吐瀉物をぶちまけるシーンがあります。

そのシーンを身を乗り出しながら見つつ、夢中でポップコーンを頬張っている方がいました。

ちょっとだけ気分が悪くなりました。

映画よりも、よっぽどホラーで印象に残りました。

そのような経験も映画館ならではです。

やはり映画って素晴らしいです。

映画館で映画を見るのは、本当に幸せな時間です。

ぜひ劇場へ。

 

この映画…

ちゃんと真面目に作ったら、凄く怖いし、面白い作品になるんじゃ…

商業主義に潰された作品のような感じがします…







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