映画で生き残る

楽しさが足りない「死刑にいたる病」感想 レビュー

 

1.「死刑にいたる病」ってどんな映画?

大学生の主人公の元に、24件の殺人容疑で逮捕されたシリアルキラーから手紙が届く。

「24件のうち、たった一件だけ冤罪がある、真犯人を暴いて欲しい」

そして主人公は真犯人を探すために奔走する、というものです。

 

2.どんな人におススメ?

・ミステリーが好きな方

・グロ耐性があり、そのような作品が見たい方

・サイコなキャラが見たい方

・心理描写が秀逸な作品が見たい方

 

3.珠音真珠の感想

最初に、少し攻撃的なタイトルを付けてしまったことを謝りたいです。

 

ボクは白石監督のファンというほどではないありませんが、、

「日本の映画ってさぁ~マジでつまんないよね~」などという不埒な輩には、

「やかましい!とりあえず”凶悪”を見ろ」と叩きつけてやるくらいには白石監督の作品には信頼を置いています。

実際に日本の映画をナメているやつらに白石監督の「凶悪」を見せてやると、「ヤバい、めっちゃ面白かった、日本の映画も面白いのがあるんだね」などと抜かしやがります。

「凶悪」は日本の映画史に残る大傑作だと思います。

さらに言えば、元ネタとなった事件を追った書籍も大傑作なのでぜひとも読んで欲しいです。

 

さて、今回の「死刑にいたる病」ですが、個人的に好みではありません。

 

映画そのものはよく出来ています。

物凄く真面目に作られた作品ですし、クオリティも高いです。

阿部サダヲを始めとした俳優陣の演技も本当に素晴らしいです。

白石監督らしいグロ描写が序盤から炸裂したのはテンションが上がりました。

 

しかし、「楽しさ」が無いんですよ。

それを本作に求めるのは間違っているのかもしれませんが、ボクは「楽しさ」を求めて映画館に足を運んだのも事実なんです。

 

言語化するのは極めて難しいのですが、ここで言う「楽しさ」について少し説明させてください。

 

さっきから凶悪の話ばかりして申し訳ないのですが、

人間を解体して焼却炉で焼いた直後に、クリスマスパーティーのチキンを映して見せたり、殺害相手にスタンガンで当てて悪ノリする先生など、白石監督の作品はグロくて陰鬱ですが、見ている側を楽しませる描写が多いんですよ。

「日本で一番悪い奴ら」という作品でも、作中で起こっていることは本当に悲惨なのに、それ自体がギャグに見えるくらいにイっちゃっている感じがボクは大好きなんです。

あの楽しい感じはキャラの描き方が上手いんだと思います。

凶悪で言えば須藤(ピエール瀧)と先生(リリーフランキー)がキャッキャしているだけで楽しいですし、日本で一番悪い奴らでは主人公(綾野剛)と黒岩(中村獅童)がツルんでいるだけで面白いです。

 

あの楽しい感じが死刑にいたる病にはまったく無いんです。

ストーリーもキャラ描写も真面目すぎて自分には合わなかったですね。

 

逆に言えば、おふざけが嫌いな人は物凄く楽しめる作品だと思います。

徹頭徹尾、真面目に作られた作品です。

 

過去の作品の話ばかりして、あんまり本作について語れなくて申し訳ありません。

本作はネタバレしたら楽しめないので、なんてズルい言い訳をして終わります。

 

決してつまらない作品ではないんです。

よく出来ているのですが、ボクが白石監督の作品に求めているものと、本作で提供されたモノがちょっと違っていただけです。

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