「X/エックス」、「Pearl/パール」に続く3部作の完結編です。
ポルノ女優であるマキシーン(Xの主人公)は、スターを夢見てハリウッド映画のオーディションに参加する。
見事合格したマキシーンだが、テキサスでの過去を知っている人物が近づいてきて…
2.どんな人におススメ?
・80年代のハリウッドの雰囲気を味わいたい方
・Xシリーズのファン(過去作を見ていなくても楽しめるが、過去作を見ていた方が断然楽しめる)
・ゴア描写がエグい作品が見たい方
一体いつになったら日本で公開するんだ?
本作の公開を待ちわびていましたが、アメリカから約1年遅れでようやく公開されました。
自分はエックスもパールも劇場で鑑賞し、パンフレットもコンプリートしているほどのファンです。
しかし、正直に言えば熱は冷めていました。
前作から2年の間があいてしまったことに加え、物語の時系列の問題があります。
物語の時系列は、パール→エックス→マキシーン(ただし公開順は、エックス→パール→マキシーン)の順番です。
エックスの公開から時が経ちすぎだし、キャラクター的にも、マキシーンより、パールの方が好きです。
本作の公開は楽しみではあったのですが、ほぼ義務感で足を運んだのも本音です。
結論から言えば、
エックス→80点
パール→90点
マキシーン→60点
という評価です。
マキシーンは微妙でした。
決してつまらない作品ではありませんが、自分が求めていたものでは無かったです。
良い点から挙げるのなら、ミア・ゴス力(りょく)は健在です。
冒頭のオーディションのシーンからやられました。
このシリーズはミア・ゴス有りきです。
ミア・ゴスが主人公を演じなければ成立しません。
本作でも相変わらずミア・ゴスは素晴らしかったです。
80年代のハリウッドの雰囲気を味わえることも魅力です。
本作の舞台は1985年ですが、自分が子どもの頃に画面越しに見ていたギラギラとしたアメリカが現代のスクリーンで蘇ります。
ハリウッドでスターを夢見て…という構図も、田舎者の自分にはエモく感じられるのです。
高校生くらいまでの自分は、東京さえ行けばチャンスがあって成功し得るかもしれない、という夢想を抱えていました。
大人になったいまでは、微塵もそんなことを思わなくなったのは寂しいところです。
ゴア描写も最高でした。
グロくて痛そうなんですよね。
わざと傷口をアップで映すなど、容赦がありません。
良いところはここまでにして、自分の好みではない部分を挙げます。
そもそも、自分はハリウッドを舞台に暴れまくって成り上がるマキシーンが見たかったのですが、本作はそうではありませんでした。
そういった描写もあるのですが、マキシーンの過去を知り、付け狙う殺人鬼の正体が明かされる終盤からの展開が完全に好みではありません(ネタバレとなるので詳細は伏せる)。
変に捻った物語にせず、ハリウッドを牛耳る邪魔者をあらゆる手段で排除するマキシーンが見たかったです。
エックスで殺人をおかしたことにより、マキシーンの怪物性が目覚める。
ハリウッドを舞台に、真の怪物(スター)となる。
このような物語が見たかったです。
序盤にて、マキシーンはナイフを持って襲いかかる男に対し、銃で屈服させて去勢までします。
しつこく追いかけてくる豚肉の塩漬けを圧縮機でペシャンコにします。
これらのシーンで自分はぶち上がりました。
どこまでも傲慢で、決して自分に嘘を吐かず、夢に生きるマキシーンが、覚醒剤を燃料にハリウッドで大暴れして欲しかったです。
今回の話は受け身過ぎて乗りづらいです。
いけ好かないライバル女優がいる→殺す
いけ好かないクソプロデューサーがいる→殺す
スキャンダルを嗅ぎ回るやつがいる→殺す
これくらいシンプルで良かったです。
もう少しメタ的な願望を言えば、パールの意志をマキシーンが継いで欲しかったです。
もしパールがハリウッド女優となったら??、とばかりに暴れまわって欲しかった…
自分の好みではありませんでしたが、つまらない作品ではありません。
ぜひ、マキシーンの最後を見届けましょう。
ムビチケカード↓

ムビチケカードの特典(ポストカード)↓



パンフレット↓


相変わらずパンフレットのクオリティが高いです。
表面がキラキラとして光っているし、汚れやスレまで表現されています。


こういったパンフレットなら自分は喜んでお金を出します。
パンフレット買ったときのもらったA24の袋↓


パンフレットを買ったときにもらいました。
ジップロックのように閉じることができます。

雨が降っても安心ですね。
機能的で素晴らしい仕様です。