鉄拳8のDLCシーズン1について語ります。
DLCシーズン1で追加された4キャラクターについて取り上げます。
少し攻撃的な記事タイトルを付けました。
ボクは本当に好きなものだからこそ本音で語るべきだと思うので、思っていることを素直に書きます。
1.エディ・ゴルド

いつかは出てくるだろう、と思っていたがDLC第一弾のキャラになるとは思わなかった。
結論から、完全に悪手だったと思う。
エディの参戦が発表されたときから、あまり良い評判は聞かなかったし、自分も良い判断だとは思わなかった。
エディはカポエイラを操るキャラで、分からん殺しの権化のようなキャラである。
身も蓋もないことを言えば、プレイヤーからも嫌われている傾向にある。
鉄拳8のエディは前作よりもシンプルになり、読み合いも分かりやすいものになった。
性能的にも、どの技を取ってもそこそこのリターンとそこそこのリスクがある。
バランスの取れた良キャラである。
特定の技をヒットさせると自身の技が強化されるなどの新しい要素も有り、新生カポエイラを楽しむことができる。
性能的な部分で言えば、何も文句はない。
素晴らしい調整をされた良キャラ。
だが、そう思うのは古参の鉄拳プレイヤーだからだ。
新規や初心者からすれば、相変わらず分からん殺し筆頭のキャラだろう。
対策必須の分からん殺しの権化のようなキャラ(実際の性能はそうでは無くなっているのだが)をわざわざDLCの第一弾にしたのは最悪の判断だと言わざるを得ない。
新規を集めたい、プレイヤーの人口を本当に増やしたいのなら、エディではなくても良かったはずでは。
同じカポエイラを出すにしても、エディではなく「クリスティ・モンテイロ」を出した方がビジュアル的なウケも良かったと思う。

■リディア・ソビエスカ

ビジュアルも完璧。技のモーションも完璧。
パーフェクトな美しさと格好良さだと思う。
ただし、性能的には最悪である。
鉄拳7の終期に登場したのもあり、何かと存在の薄いキャラ。
表舞台で活躍していた時期もほとんど無い。
リロイ、カムラムのように、良くも悪くも話題になる黒歴史を作ることも無かった。
妙に難しいキャラでもある。
少なくとも適当に使って強いキャラではない。
個人的に、鉄拳の中でも一番キャラ愛があったりする。
鉄拳8のリディアは最悪だ。
構えを駆使して読み合いを迫るキャラなのに構えが弱すぎる。
ただし、相手をしている側からすれば印象が異なると思う。
ひたすらに正拳突きを擦り、構えでワチャワチャする、よく分からないウザキャラのような印象なのではないだろうか。
対策を取っていないプレイヤーからすれば、読み合いなどする暇も無く、よく分からないままに分からん殺しされる。
対策をガチガチに積んだプレイヤーを相手にした場合、構えが弱すぎて読み合いが回らなくなる。
誰に対しても得のない、本当に駄目な性能だと思う。
高速ジャンケンを迫る、高速で読み合いを回す、アグレッシブというコンセプトにも沿っているし、やりたいことは分かるのだが性能的に上手くいっていない。
構えをキャンセルしなければならない場面が多すぎる。
読み合いの効率が悪く、手を出さないのが安牌になってしまうのだ。
構えキャラの安定行動が構えキャンセルというギャグのような性能。
構えキャンセルというのは、極めて消極的な選択肢の一つであって、それが安定行動となっている時点でゲームの作りとしておかしい。
構え抜きで性能を語ったとしても、全体的に薄味過ぎる。
操作難度も高く、一々難しいことを要求される。
さらに救いようが無いのが、それは報われる難しさではなく、無駄な難しさであるということ。
同じ労力、同じ熱量を他キャラに注ぎ込んだ方が、よほど伸びしろがあるだろう。
実は読み合いや戦略は単純なのだが、そうは見えず、やたらと複雑に見えるのも問題だ。
そもそも構えが4つもあるキャラを単純などと嘯くのは無理がある。
それはあくまで攻略を進めている古参プレイヤーの目線でしかない。
知らない人が触ってみようと思える性能になっていない。
新規や初心者にオススメできるか?自信を持ってNoを突き付けられる。
要調整のキャラ。
■三島平八

鉄拳王 is Back!!
神キャラ。性能的な部分は何一つ文句が無い。
元祖鉄拳王。
鉄拳7で死んだはずだが復活。
シーズン1で、もっともホットな話題の一つだろう。
神キャラ。
強く、そして面白い。
性能的な部分では最高の出来だと思う。
明らかに他のキャラより作り込まれている。
調整に気合が入っているのが伝わってくる。
モーションやエフェクトもド派手で試合映えするのも良い。
武の境地(条件を満たせば1ラウンド強化状態となる)という最高のオモチャを貰ったのも素晴らしい。
前作までの下段がリスキーという弱点をそのままに尖らせたのも好感触だ。
褒め上げればキリが無いのだが、メタ的な視点から切り込むならちょっと問題もある。
前作で死んだはずのキャラが復活。しかも主人公の復活である(鉄拳7の主人公は平八)。
話題作りとしてはパーフェクトだが、そのやり口はやや暴挙でもある。
平八の復活、それはまさにジョーカーだ。
そして、切り札を出すのが早すぎる。
これ以上に話題のあるキャラを出すとなると、この先はかなり難しいだろう。
切り札を早々に出してしまい、あとは消化試合のような印象も否めない(鉄拳8は始まったばかりなのに)。
鉄拳ファンとしては(今作は平八は出ないのかなぁ~、本当に死んじゃったのかなぁ~)なんてダラダラと期待し続けたい気持ちもあったりする。
邪推するなら、平八という最大級のインパクトを超えるために、コラボ(ゲストキャラ参戦)という邪道に走っているようにも見える(ボクはコラボ絶対反対派である)。
悪い意味で、ちょっと先走り過ぎなんじゃないか?と思ったりする。
切り札を出すタイミングとして、本当にベストだったのか疑問が残るのだ。
性能を褒め上げたが、それもやはり古参の鉄拳プレイヤーからすればである。
相変わらず、三島系は操作難度が高い。
今作の平八もやはり難しい。
使いたい気持ちはあれど、扱えない人も多いと思う。
新規や初心者にとってはなおさらである。
■炎の民クライヴ







ファイナルファンタジー16(FFXVI)から参戦したコラボキャラである。
FF16はやっていないので詳細は分からない。別に興味も無い。どうでも良い。
仁を倒すために剣や魔法を手に入れ、召喚獣まで呼び出せるようになった、異世界転生したミゲルだと思ってプレイしている。


「敵だけ楽しそう」
エルデンリングという名作を遊んだプレイヤーから生まれた名言(迷言)である。
クライヴに感じた第一印象はまさにこれだった。
強い、弱い、性能的な部分はさておきである。
剣を振り回し、炎、風、雷、氷、風の魔法を操り、空を飛ぶ、召喚獣まで呼び出す。
何とも景気の良い話である。
君だけ随分楽しそうだね、そう思ったのが本音である。
作り込みが凄いのは分かる。
それは原作を遊んでいない自分にも伝わってくるほどだ。
実際に原作ファンからの評判も良い。
性能的な部分に触れるなら、とにかくチープである。
誰が使っても同じような立ち回りになりがちで、使っても使われても面白くは無い。
ただ、なるべくぶっ壊れにならないように作られたのは読み取れる。
誰とは言わないが、前作ではカプコンから参戦したコラボキャラがぶっ壊れ性能だった黒歴史があるので、少しは意識しているのかもしれない。
鉄拳8もコラボキャラを出すことが分かったのは大きい。
ボクは鉄拳が遊びたいのであって、FFキャラを使いたいとも対戦したいとも思わない。
これがFF以外のコラボであっても同様だ。鉄拳が遊びたいのだ。
シーズン2の購入は見送る予定だ。
コラボキャラなどにお金を払いたいとは思わない。
鉄拳3からゲームを遊び続けてきたが、ようやく鉄拳から卒業するときが来た。
踏ん切りが付いたのだ。
鉄拳8を起動することは二度と無いだろう。
鉄拳8、ありがとうございました!
というのは言い過ぎた冗談だが、本音としてはそれくらいコラボには呆れている。
誰得なのか本気で分からない。
異世界転生したミゲルだと割り切って遊ぶしかない。
剣、魔法、召喚獣?
もちろん俺等は抵抗するぜ、この拳でな(鉄拳だけに)。
ボクがDLCシーズン1の最後に期待していたのはシンプルだ。
鉄拳の新キャラである。
シーズン1は立て続けに過去キャラの復活をしてきた。
ならば最後くらい新キャラが欲しいと思うのも無理のないことだろう。
それが最後はコレかよ…。
コラボキャラを作る暇があるなら鉄拳キャラを作って欲しい。
恐らくシーズン2もコラボキャラを参戦させるのだろう。
コラボキャラで一枠埋められるということは、鉄拳から参戦するキャラが一人減るのである。
事実としてシーンズ1がそうであったのだ。
本当に心からガッカリした。
※最後に
シーズン1を振り返ってみて、あえて点数を付けるのなら20点です。
当たり前ですが、私情や個人の偏見が強く混じっています。
ボクはリディアの参戦を聞いたときに小躍りするほど喜びました。
それくらいリディアが好きだからです。
そのリディアが参戦しても20点なのです。
ボクは鉄拳8が発売されてから数百時間は遊んでいます。
ゲームそのものは面白いと思います。
確実に良い方向に進化していると確信しています。
ただ、DLCシーズン1の人選には疑問が拭えません。
問題点を一言でまとめます。
「自分が使える(あるいは使ってみたいと思える)キャラがいないんだが…」
多くのユーザーにそう思われても仕方のない人選だからです。
これではシーズン2の購入を踏みとどまるユーザーだっているでしょう。
鉄拳8は始まったばかりです。
シーズン1を終えたばかりです。
もっとも重要な時期じゃないですか。
新規さん、初心者さんを、今回参戦させたキャラたちで惹き付けられると思えないんですよ。
最悪の人選だと思います。
めちゃくちゃ格好良い。
めちゃくちゃ可愛い。
扱いが簡単で強い。初心者さんでも楽しみやすい。
なぜこのようなタイプのキャラを出さなかったのか分かりません。
(コラボするにしても、もっと良いキャラがいるだろうよ…)
鉄拳8から参戦した新キャラ勢は素晴らしいです。
麗奈、ヴィクター、アズセナ、風間準(新キャラではないが便宜的に新キャラとする)。
どのキャラも魅力的に作られています。
シーズン1でも、そのようなキャラを参戦させて欲しかったですね。
DLCシーズン1は大失敗というのが個人の見解です。
鉄拳ファンだからこそ、ガチ勢だからこそ、擁護できません。
長い長い文章をここまで読んでくれてありがとうございました!