格闘ゲームで生き残る

【格闘ゲーム考察Part.02】急に勝てなくなる現象を解明する

格闘ゲームをプレイしていて「急に勝てなくなる」ときってありますよね。

ボクは何度も経験しました。

 

そこで、急に勝てなくなる現象を掘り下げて解明したいと思います。

結論から、「ゲームプランが複雑になって思考が追いつかなくなる」ことが原因だとボクは考えています。

 

たとえば、ストリートファイターでリュウを使用キャラに選んだとします。

初心者のゲームプランはシンプルです。

「相手が遠くにいたら波動拳を撃つ」

「相手が波動拳を飛んできたら昇龍拳で落とす」

いわゆる鳥籠と呼ばれる戦法ですね。

極めてシンプルで分かりやすいゲームプランです。

 

鉄拳であれば、

ジャックで右アッパーを当てる。

スティーブでクイックフックでカウンターを取る。

明確でシンプルなゲームプランです。


人というのは、学び改善する生き物です。

それが格ゲーだとしても、例外ではありません。

 

(この距離で弾を撃つと危ないんだな…)

(弾抜けをしてくるキャラに対しては、弾以外の戦術が必要になる…)

 

(右アッパーにしっかり確定反撃を返してくる…)

(クイックフックを警戒して手を出して来ない…)

 

さまざまな勝負を経験し、さまざまな場面で思考を重ねて行きます。

当然の帰結として、シンプルで明確だったゲームプランは複雑化して行くことになります。

その複雑化したゲームプランに対して、処理が追いつかなくなった状態が「急に勝てなくなるとき」です。


 

「相手が遠くにいたら弾を撃つ」

このシンプルだった思考は…

・弱、中、強の弾速の使い分け

・ゲージを使ってEX技にするべきか

・この距離で飛ばれたら危ないから距離調節をする必要がある

・弾抜けを狙っている可能性が高い

書き出すとキリが無いほど、無数の思考が枝分かれした状態になります。

処理する情報が多すぎて思考が追いつきません。

 

迷いが生じて動きがブレるのです。

もちろん、対戦相手はそこを見逃してくれません。

 

(ちゃんと動けてない、こいつはビビってるな…!よし行っちゃえ…!)

きっと対戦相手はそう思っているでしょう。

普段なら通りづらい強引な攻めを通されたりして負けてしまいます。


 

しかし、この「急に勝てなくなる」状態というのは、成長の壁と同義です。

ここを乗り越えると一気に強くなります。

スキルを身に付けるには、どうしても時間が必要なのです。

複雑化した思考も、いつかはそれが普通になり、体に染み込みます。

「考えなければ出来なかったこと」が「考えなくても自然と出来るようになった」という経験は誰しもあるでしょう。

いずれは複雑だった処理も素早く行えるようになるのです。

 

あなたが強くなったからこそ、新しい課題が現れたのです。

あなたが上手くなったからこそ、さらに高度なスキルを求められるようになったのです。

急に勝てなくなる現象は、成長痛のようなものです。

もうちょっと続けてみませんか?

 

今回は急に勝てなくなる現象を掘り下げてみました。


 

※余談

「ビギナーズラック」という言葉があります。

初心者が幸運(偶然)も重なり、良い結果を出すことを指します。

 

ゴルフ好きの知人がよく言っていたことですが、

「意外と初心者ほどホールインワンを出す」

ボクはゴルフをプレイしませんが、この現象も何となく理解できます。

 

初心者は思考が研ぎ澄まされていて、ゲームプランがシンプルなのです。

(何だかよく分からんが、あっちの方向に思い切り玉を飛ばせば良いんだな)

きっと、これくらいしか考えずにスイングしたのではないでしょうか。

複雑なことはまだ考えられないので、思考の処理が速いし迷いません。

その結果がビギナーズラックに繋がったのだと思います。

 

ビギナーズラックという現象も、ボクはこのように考えています。

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