見下ろし視点のステージクリア型ホラーゲームです。
仕掛けを解いたり、襲いかかる敵を振り払いながらゴールを目指します。
リソース管理の概念があり、ゲームオーバーになるとこれまで入手した全てのアイテムをロストします(ただしアイテムをロストしても詰むことはない)。
人間と動物の立場が逆転した世界で、主人公の女の子が奔走します。
グロテスクな表現が多いですが、ジャンプスケア(ドッキリ)はありません。
怖がりな方でも、グロ耐性があるならプレイできます。
・ペットを飼っている方
・動物が好きな方
・ディストピア的な作品が好きな方
・暗黒童話のような作品が好きな方
・良く練られた世界観
・考えさせられるストーリー
※詳細は感想にて
※ゲーム部分に関してはかなり否定的な意見が多くなります。
・画面の視認性が悪い
何処が行ける場所で行けない場所なのか、区別が付きづらいです。
敵の攻撃も派手過ぎて、画面がぐちゃぐちゃになります。
敵が密集しているエリアでは、もうメチャクチャです。
・操作性が悪い
パッドで無ければ投げ出したほど操作性が悪いです。
それなりにアクションを求められる場面もあるので、ストレスでした。
・死んだら全アイテムロストというペナルティが大きすぎる
緊張感がありますし、死なずにゲームを進めると大幅に攻略が楽になります。
しかし、アイテムロストしたときに一気に萎えてしまった自分がいたのも事実です。
どうせ全部ロストするならと、死ぬこと前提の荒いプレイになってしまいました。
・敵の攻撃の当たり判定が胡散臭すぎる
「いまの避けたじゃん…!」みたいなことが何度も起きます。
エフェクト的にも派手過ぎて、どこに攻撃の判定があるのか分かりづらいです。
・エンディングまで長過ぎる
本作は初見でも5時間前後で終わります。
それでもボクは長く感じました。
最初から最後までやっていることが変わらないので、(まだ終わらないのかよ…)と思いながらプレイしていました。
◯◯を倒すために△△というアイテムが必要だから、××地点まで戻らなければならない、みたいな場面が多いのもダレた原因でしょう。
・パッド(コントローラ)推奨
キーボードとマウスでは手元が忙しく必然的に難易度が上がります。
パッドの場合だと、自動で主人公が常時ダッシュ状態となるので快適にプレイできます。
・途中で「瞬間移動能力」(うさぎの能力)が手に入るが極めて強い
適当に瞬間移動していれば突破できる場面も多いです。
また、瞬間移動を繰り返していると、敵は追いつけません。
・難しかったら難易度を下げること
それなりに難しいです。
・野暮な遊び方だが、慎重にプレイするよりも死ぬこと前提で特攻した方が攻略が早い
ステージクリア型なので、死んでもステージの最初からやり直しとなります。
アイテムロストしますが、詰むことはありません。
何処に何があるか?何処にトラップや敵がいるのか?
特攻した方が覚えが早いです。
結論から「ストーリーや世界観は100点、ゲーム部分は30点」というような作品です。
人間と動物の立場が逆転した世界で、主人公はかつての飼い主である「うさぎ」を生き返らせるために奔走します。
本作の世界では、人間がペットであり、動物が飼い主です。
ペット人間は「去勢や避妊の手術」が推奨されています。
おぞましい感じがしますが、極めて合理的で正しい処置です。
個人的にも、ペットはちゃんと去勢、避妊するべきだと考えています。
(ちなみにボクの実家で飼っているネコは避妊手術をしています)
術後のペット人間は「エリザベスカラー」が装着されます。
エリザベスカラーは、ペットが手術後に傷口をイジらないために装着します。
本作は細かい作り込みが凄いんですよね。
ちゃんとペットに詳しい人が監修していることが分かります。
本作で興味深いのが、動物たちは人間に対して「決して悪意を持っていない」ことです。
ちゃんと人間をペットとして可愛がっています。
理想の飼い主と言っても過言ではありません。
ただ、綺麗事だけでは済まされない部分、暗部もあるのですが…
↓のスクショを見てください。
何とも心が痛みます。
しかし、現実的に我々の世界でも起こっていることです。
ボクは、本作を「ペットを飼っている人」や「動物が好きな人」にオススメすると書きました。
それは皮肉で言っているのではなく、「人間と動物の共存」について、もう一度見つめ直して欲しいからです。
ボクはペットを飼っている人間として、本作に深く心を打たれたし、ペットとの関係性についても、より責任を持って最後まで可愛がることを決めました。
ボクたち人間が動物に対してやっていることを直視してください。
ゲーム部分に関しては、好みではない部分が多いものの、ボクはプレイして良かったと心底思います。
暗黒アニマルアドベンチャーをぜひプレイしてみてください。